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美しく洗練された味わいが魅力のブルゴーニュのライジング・スター「ヴィルジル・リニエ/Virgile Lignier」が手掛ける一本。
フランスを代表するワイン専門誌「ル・クラスマン/Le Classement（現在の名称は「レ・メイユール・ヴァン・ド・フランス/Les Meilleurs Vins de France」）の2007年度版において、ブルゴーニュ全体で5軒しかない「Nouveau domaine et Domaine a suivre(初掲載かつ注目すべき生産者)」として紹介されました。
ブドウ栽培はリュット・レゾネ(減農薬栽培)を採用。徹底した選果により高品質で美しいワインを生み出しています。瓶詰後から5年間の美しさを大切にしており、早くからでも飲めるスタイルを心がけています。
アメリカンチェリーなどの赤系果実の香り、スミレや石灰、土のニュアンス。味わいは、古樹らしい落ち着きがありつつも凝縮感のある果実味が感じられます。豊かなミネラル感、柔らかな酸もあり、全体としてバランスが取れています。抜栓直後はみずみずしさがありタンニンも感じられますが、時間が経つと美しくモダンな印象となり、そこへ土のニュアンスが加わり、モダンとクラシックの融合とでも表現したくなるような素敵な味わいになります。早くから楽しめるスタイルで造られていますが、熟成できるポテンシャルもある素晴らしいワインです。
特徴的な身体意識は、センター（細径軸・上ロート軸）、サイド・センター（第2側軸）、中丹田、下丹田、肩包面、転子、舟、ガイアのクオリティなど。
天性のクオリティを持つセンターは、細径軸が天地に抜け通っています。また、下部は大径軸より少し細めの太さで上部がロート状に開いている上ロート軸も形成されています。細径軸は味わいに洗練された印象を与え、上ロート軸は中丹田と併せて、香りや味わいへ広がるような華やかさを与えています。
サイド・センターが形成されています。天性のクオリティを持ち、股関節中心に形成された転子を通る第2側軸で、細径軸と同様に味わいへ洗練されたモダンな印象を与えています。
胸部に形成された中丹田は二重構造になっており、その上部へ重なるように二重構造の横長の熱性身体意識が形成されています。これらの身体意識は、凝縮感のある強い果実味を生み出しており、早くから楽しめるのはこれらの身体意識の効果と考えられます。
中丹田の上部には天性のクオリティを持つ肩包面が形成されています。さらに、ミネラル感を生み出すようなクオリティを持つ肩包面もその下へ重なるように形成されており、前述した中丹田や熱性身体意識とのバランスを取っています。
下方から両脇・胸に向かって、天性のクオリティを持つ身体意識の流れが入ってきています。脇に形成される身体意識である心田・心田流よりも直接的に太く入ってきており、中丹田とのバランスを取っていると考えられます。
下腹部には薄っすらと下丹田が形成されています。その上には下丹田を補助して抑えるような形状の身体意識も形成されており、味わいへ程よい落ち着きを与えています。味わいの土のニュアンスとも関係しており、熟成とともに発達し、大地とつながるようなニュアンスが生まれるかもしれません。
股関節には股関節中心が身体意識化した、転子が形成されており、そこへ掛かるように舟と呼ばれる浮身を創る身体意識が形成されています。舟は吊り型の形状をしており、味わいへ自由度のある美しさと繊細さ、高重心でモダンな印象を与えています。
腹から胸を通るように、生命力の感じられるガイアのクオリティが細く揺らぎながら立ち上がってきており、味わいへ柔らかさを与えています。これは全房発酵※の影響でしょうか。
※葡萄の茎を取り除かずにワインを醸造すること。完熟した茎（果梗）を用いる。
背中には天性のクオリティを持つ身体意識の流れが降りてきており、味わいへ洗練された印象を与えています。これはテロワールからの影響と考えられます。
このように身体意識から観ると、美しく満足感のある果実味を感じさせる中丹田を中心とした熱性のクオリティを持つ身体意識と、センターを中心とした天性のクオリティを持つ身体意識、そして下丹田という重性のクオリティを持つ身体意識がバランスよく形成されており、若いビンテージでもレベルの高い造りであることが分かります。モダンで美しい印象ながらも奥行きや複雑さもあり、まさにフィネス（繊細・上質・洗練）を感じさせます。自然科学的には香りや味わいに直接関係しないと言われている土壌成分ですが、身体意識的には香りや味わいへかなりの影響を与えることが分かっています。このワインを味わうと、土壌からの味わいへの影響が葡萄に含まれる成分による直接的なものではなく、身体意識による潜在的なものであることが伝わってきます。素晴らしいワインですのでぜひお試しください。
この造りの手のワインはどれも美味しいのですが、中でも存在感のある
クロ・ド・ラ・ロッシュ/Clos de la Roche
と
クロ・サン・ドニ/Clos St. Denis
は一度は味わってみるべき素晴らしい完成度です。
また、個人的には、
モレ・サン・ドニ プルミエ・クリュ・ファコニエール/Morey St. Denis 1er Cru Faconnieres
をお勧めしたいです。
一般的な味わいなどの詳細は、インポーター資料より抜粋します。
《■ブルゴーニュで最も洗練されたスタイルでモレ・サン・ドニの『今』を表現
大御所を超える評価を得るモレ・サン・ドニの新たなトップ生産者。旨味と繊細さを備えた美しいスタイルとフィネスを追求。茎まで熟したブドウを収穫すべく、念入りな畑作業を行い、極限まで選果を徹底する。
■生産者 ヴィルジル・リニエ
ドメーヌの当主は、1970年生まれのヴィルジル・リニエ。ヴィルジルの祖父が1920年代に畑を開墾して以来、ブドウ栽培家としてネゴシアンにブドウを売っていたが、父親の代の1974年にアン・ラ・リュ・ド・ヴェルジィの畑を購入してドメーヌとしてワイン造りもスタート。現在では約4万5千本(ネゴシアン『ヴィルジル・リニエ』も含む)を瓶詰している。ちなみにモレ村にある『リニエ(Lignier)』の名前がつく所はユベール・リニエ をはじめ全て親戚関係にある。ヴィルジルは1990年からドメーヌの仕事に携わっており、2000年に父親から完全に当主を引き継いだのと同時に、ブドウ栽培をリュット・レゾネ(減農薬栽培)に切り替え、段階的に有機農法に移行し、何よりも畑での仕事に時間を割いてきた。非常に真面目な性格の持ち主で、常に試行錯誤しながら経験を積み重ねてきたことによって、2003年ヴィンテージ頃から安定して彼の思い通りのワイン造りが出来るようになった。
■追求するのはブルゴーニュに求められる“フィネス”と“美しさ”
父親の時代のワインはヴァン・ド・ガルド(長熟ワイン)タイプの、固く、タンニンの強い、10年～15年経って飲むものだったが、ヴィルジルはミディアムタイプで、瓶詰後最初の5年間の美しさを大切にし、早くからでも飲めるスタイルのワインを造ることを心がけている。更によりエレガントなスタイルを求め、2006年よりデュジャックやDRCと同じく一部除梗せず全房発酵を取り入れている。ヴィルジルはロベール・グロフィエ、ダヴィッド・デュヴァン等と親交が深く、頻繁に集まっては意見交換を行い、更なる品質向上の為に日々努力している。その仲間の1人、デュジャックの醸造担当アレックス・セイスは彼の実力を認める一人だ。『ル・クラッスマン』2007年度版では、ブルゴーニュ全体でも5軒しかない“Nouveau domaine et Domaine a suivre(初掲載かつ注目すべき生産者)”として紹介されており、2009年度版では、デュジャック、フレデリック・マニャン等に並ぶ1ツ星評価を獲得。また、ベターヌ&ドゥソーヴの『ル・グラン・ギド・デ・ヴァン・ド・フランス』2011年度版では3ツ星に昇格するなど、現在のブルゴーニュのライジング・スターとして注目を集める造り手である。
■WINERY DATA
ワイナリーデータ
醸造責任者
Virgile Lignier
栽培方法
リュット・レゾネ
ワインメイキング
低温浸漬後、発酵を行い、抽出しすぎないように発酵温度や味わいを適宜チェックしながらピジャージュする。その後樽に移して熟成。
■ITEM LIST
アイテム一覧
□キュヴェ・アクセル
2018 Cuvee Axelle
グランクリュ以上の手間をかけて造られるこだわりの白。シトラスやリンゴのフレッシュな香りに深みと厚みある果実。通常このアペラシオンではありえないリッチさが楽しめる。キュヴェ名はヴィルジルの愛娘の名に因む。
産地
Coteaux Bourguignons
ブドウ品種
シャルドネ100%
醸造・熟成
バリックで発酵、13ヶ月(新樽30%)熟成
アルコール度数
12.5％
□クロ・ド・ラ・ロッシュ
2018 Clos de la Roche
斜面上部のモン・リュイザンを中心に複数の区画をブレンド。偉大な畑であることを改めて感じさせる素晴らしいミネラル感にエレガンス。複雑で熟した香りは力強く、いくつもの層になって立ち上る。凝縮感と力強いタンニンが口蓋を締め付けるが、時間と共に繊細かつエレガントな表情を見せる。(全房発酵率50%)
産地
Clos de la Roche Grand Cru
ブドウ品種
ピノ・ノワール100%
醸造・熟成
ステンレスタンクで発酵、バリック13ヶ月(新樽30%)熟成
評価
AM91-94 Vinous91-93
アルコール度数
13.5％
□クロ・サン・ドニ
2018 Clos St. Denis
わずか0.23haという限られた区画から造られる希少なキュヴェ。オレンジピール、セビリア、キルッシュやボイスンベリーのアロマがあり、口に含むと豊かな果実味と果梗に由来する力強い味わいを感じる。実に見事なストラクチャーを持ち、フィニッシュに煙草のヒントを感じさせる男性的なクロ・サン・ドニ。(全房発酵率100%)
産地
Clos St. Denis Grand Cru
ブドウ品種
ピノ・ノワール100%
醸造・熟成
ステンレスタンクで発酵、バリック13ヶ月(新樽30%)熟成
評価
Vinous94-96 AM93-95
アルコール度数
13.5％
□ブルゴーニュ ルージュ
2018 Bourgogne Rouge
平均樹齢50年。シャンボール・ミュジニーにあるボン・バトンの古樹の区画ブドウを使用した贅沢なブルゴーニュ・ルージュ。ピノ・ノワールの魅力が詰まった赤いベリー系の果実のチャーミングな香りが豊かに広がる生き生きとした味わい。(全房発酵率30%)
産地
Bourgogne
ブドウ品種
ピノ・ノワール100%
醸造・熟成
ステンレスタンクで発酵、バリック13ヶ月(新樽30%)熟成
アルコール度数
12.5％
□ジュヴレ・シャンベルタン キュヴェ・ベルタン
2018 Gevrey Chambertin Cuvee Bertin
平均樹齢50年以上。モレ・サン・ドニに隣接するスヴレと村の東側にあるミュロの2区画のブレンド。ブラックベリーやタバコ、土の香り。旨みがたっぷり詰まった果実をしっかりとした骨格が縁取るその姿にはアペラシオンの特徴がよく表現されている。(全房発酵率40-50%)
産地
Gevrey Chambertin
ブドウ品種
ピノ・ノワール100%
醸造・熟成
ステンレスタンクで発酵、バリック13ヶ月(新樽30%)熟成
評価
Vinous89-91 AM88-91
アルコール度数
13％
□シャンボール・ミュジニー ヴィエイユ・ヴィーニュ
2018 Chambolle Musigny V.V.
シャンボールのプルミエクリュ、サンティエに隣接する区画で樹齢は60年を超える。バラや赤い果実を思わせる香りには一点の曇りもなく、エレガントかつ洗練されている。華のある美しさをあふれるシャンボール。(全房発酵率50-60%)
産地
Chambolle Musigny
ブドウ品種
ピノ・ノワール100%
醸造・熟成
ステンレスタンクで発酵、バリック13ヶ月(新樽30%)熟成
評価
AM88-91
アルコール度数
13％
□モレ・サン・ドニ ヴィエイユ・ヴィーニュ
2018 Morey St. Denis V.V.
モレの集落の東側に広がる3つの区画(トレ・ジラール、コニェ、シュヌヴリー)の平均樹齢65年の古樹のブドウを使用。黒系果実の凝縮感のある香り。丸みのあるリッチな味わいは模範的なモレ・サン・ドニ。複雑なスパイシーさをともなう骨格の良さにより、長期熟成でもその魅力を楽しむことができる。(全房発酵率80%)
産地
Morey Saint Denis
ブドウ品種
ピノ・ノワール100%
醸造・熟成
ステンレスタンクで発酵、バリック13ヶ月(新樽30%)熟成
評価
Vinous89-91 AM88-91
アルコール度数
13％
□モレ・サン・ドニ アン・ラ・リュ・ド・ヴェルジー
2018 Morey St. Denis en la Rue de Vergy
グランクリュ(ボンヌ・マール、クロ・ド・タール、クロ・デ・ランブレイ)に囲まれ、表土が薄い石灰含む泥灰質土壌と標高の高い涼しい気候がブルゴーニュのピノ・ノワールらしいフィネスを生む。ピュアな果実味が溢れる表情豊かなミディアムボディで、上品な余韻の長さが印象的。(全房発酵率30-40%)
産地
Morey Saint Denis
ブドウ品種
ピノ・ノワール100%
醸造・熟成
ステンレスタンクで発酵、バリック13ヶ月(新樽30%)熟成
評価
AM89-91
アルコール度数
13％
モレ・サン・ドニ プルミエ・クリュ・ファコニエール
2018 Morey St. Denis 1er Cru Faconnieres
クロ・ド・ラ・ロッシュのすぐ下に位置し、樹齢は平均70年。ヴィルジルの祖父の代に小さな実をつける株をセレクション・マッサールで植樹したため、毎年エキスが凝縮した粒の小さなブドウが得られる。口いっぱいに広がるボリューム、熟した果実、とろけるタンニン、深みのある『甘美さ』を堪能したい。(全房発酵率70%)
産地
Morey Saint Denis 1er Cru
ブドウ品種
ピノ・ノワール100%
醸造・熟成
ステンレスタンクで発酵、バリック13ヶ月(新樽30%)熟成
評価
AM91-93 Vinous91-93
アルコール度数
13.5％
モレ・サン・ドニ プルミエ・クリュ・シャルム
2018 Morey St. Denis 1er Cru Charmes
畑はモレ・サン・ドニの谷の最後に位置する水はけの良い石灰質土壌。冷涼な年でもブドウがよく熟すため、他のモレのプルミエと比べるとリッチな印象がある。白檀、すみれ、赤系果実のエレガントなアロマ。豊かな果実味と心地よい塩気のミネラルが見事に調和し、優しくなでるようなフィニッシュへとつながっていく。(全房発酵率50%)
産地
Morey Saint Denis 1er Cru
ブドウ品種
ピノ・ノワール100%
醸造・熟成
ステンレスタンクで発酵、バリック13ヶ月(新樽30%)熟成
評価
AM90-92 Vinous90-92
アルコール度数
13％
シャンボール・ミュジニー キュヴェ・ジュール
2018 Chambolle Musigny 1er Cru Cuvee Jules
樹齢平均45年。プルミエクリュであるサンティエ、アムルーズに隣接するシャビオとシャンボールの真ん中に位置するシャトロのブレンド。キュヴェ名はリニエ夫妻の息子の名前にちなんでいる。レッドカラントやブラックチェリーのアロマ。ボリュームのあるリッチなフレーバーは口の中で素晴らしい凝縮感を保ち、ミネラルがしっかりと溶け込んだ長い余韻につながる。(全房発酵率80-90%)
産地
Chambolle Musigny 1er Cru
ブドウ品種
ピノ・ノワール100%
醸造・熟成
ステンレスタンクで発酵、バリック13ヶ月(新樽30%)熟成
評価
Vinous90-92 AM89-92
アルコール度数
13.5％
■MESSAGE
お客様へメッセージ
ワインを造る人、ワインを飲む人、同じワインに対するそのパッションを、私のワインを介することで分かち合うことができることを嬉しく思います。私はモレ・サン・ドニの、今私が仕事をしている畑に囲まれて育ち、ボーヌの農業高校や畑で栽培を学び、その後ディジョン大学で醸造について学びました。両親の跡を継ぎ、2000年より私が蔵を切り盛りしています。私のワイン造りに対するアプローチは、学校で学んだそれとも、私の両親のそれとも大きく違います。毎ヴィンテージ新しい試みを考え、試し、入念に仕事をし、結果を考察することを。
Virgile Lignier》
※《》内はインポーター資料より
https://firadis.co.jp/product/producer-info/?producerid=198
生産者の情報
https://domainevirgileligniermichelot.fr
| 名称 | ドメーヌ リニエ・ミシュロ ブルゴーニュ ピノ・ノワール |
| 英字表記 | Domaine Lignier Michelot Bourgogne Pinot Noir |
| 生産者 | ドメーヌ リニエ・ミシュロ（ヴィルジル・リニエ）/Domaine Lignier Michelot（Virgile Lignier） |
| 国・産地 | フランス・ブルゴーニュ |
| セパージュ【葡萄の品種】 | ピノ・ノワール100% |
| ビンテージ【葡萄の収穫年】 | 2018 |
| タイプ【泡/白/ロゼ/赤など】 | 赤 |
| STポイント※1 | 90 |
| クラス※2 | ハイクラス |
| 抜栓 | 2021/02 |
