今回おすすめするワインはこちら。
アマローネの最高峰。完璧な条件が整った年のみに生産されるスペシャルキュベ。見かけたら一度は飲んでいただきたいワインです。
アマローネといえば、本サイトでご紹介させていただいた「ベルターニ/Bertani」や「マァジ/Masi」、さらには”ヴェネトの至宝”と呼ばれる「ジュゼッペ クインタレッリ/Giuseppe Quintarelli」、”アマローネの神様”と呼ばれる「ダル・フォルノ ロマーノ/Dal Forno Romano」などの造り手が有名ですが、それぞれのフラグシップワインと比較しても引けを取らない素晴らしい完成度です。
漫画「神の雫」に登場する本間チョースケ氏が自身の著作の中で「飲むフェロモン」と紹介しています。
重なり合う黒系果実、マンゴー、白桃、ドライフルーツなどの香り。スパイスのニュアンス。味わいは30年という熟成期間を経ても果実のフレッシュ感、生き生きとした生命力さえ感じさせます。余韻も長く、深く、沁み渡ります。素晴らしい余韻は素晴らしい身体意識から生まれるものだと感じさせる説得力があります。
ワインだけでも素晴らしい完成度なのですが、料理とも合わせる余裕も持っており、肉はもちろん、質の良い河豚鍋などとも良く合います。
特徴的な身体意識は、センター(細径軸・中径軸・大径軸)、サイド・センター(側軸)、中丹田、下丹田、腹赤、転子、リバース、温球など。
センターは、天性のクオリティを持つものが3層構造で通っており、それに加え、下半身には地下からのモビリティを持つしっかりとした大径軸も形成されています。
このモビリティは、大地からのミネラル分を積極的に吸収していることが関係していそうです。
サイド・センターは、転子から下に天性のクオリティを持つものが通っています。さらに、上半身にもしっかりとした短いものが通っており、骨格を生み出しています。このしっかりとしたサイド・センターは、もしかすると熟成とともに柔らかくなり、消えていくのかもしれません。個人的にはこのくらいしっかりとしたものが少し残っている方がこのアマローネには良いかな、と思いました。
中丹田は縦長のものと横長のものがクロスするような形状になっています。その周りには横長の大きな温球が、天性のクオリティをまといながら複数重なり合っており、それらがさらに上下に3段重ねになっている特殊な構造をしています。これらの身体意識は、陰干しの際に、葡萄を入れるトレイを積み重ねず、十分なスペースを空けて配置していることで生まれていると考えられます。
中丹田からは横幅の広いアウトリバースが形成されています。造り手の熱い情熱を感じる身体意識です。
下丹田も形成されており、その上の胃の辺りに「腹赤」と呼ばれる満足感を生む身体意識が形成されています。しっかりとした下丹田があると、その影響で中丹田のパワーがセーブされるのですが、行き過ぎると飲みづらくなるためワインのとしての魅力が半減してしまいます。それを防ぐための身体意識の在り方は多様に存在するのですが、このアマローネの場合は腹赤があることで、それが下丹田からの影響に対する緩衝材になっています。そのため、中丹田から生まれる飲み応えがありつつも落ち着きがあるという絶妙なバランスを生み出しています。
このように身体意識から観ると、3層構造のセンターを中心とした基本構造が美しく揃いつつ、2枚目の身体意識図に表されるような個性的な身体意識も併せ持つワインということが分かります。分析したワインは十分に熟成されたもので、さらには高岡師範が「極意注ぎ」をされているため、実際には私では捉え切れないようなより深い身体意識が豊かにあると想像できます。素晴らしいワインですので機会があればぜひ飲んでみてください。
ゼナートはこのアマローネ以外にも高品質なワインをいくつも造っており、どれもおすすめです。
ちなみに、このアマローネは高岡師範の想い出の一本でもあります。アマローネには素敵なエピソードがよく似合いますね。
※このコルクは高岡師範が抜栓されたものです。画像では分り難いのですが、経年によるコルクの変形や染み込んでいる液体などに伴うコルクの重心の変化を捉え、センターの通る位置で抜栓していることが分かります。
一般的な味わいなどの詳細は、インポーター資料より抜粋します。
《北イタリア、ロンバルディア州とヴェネト州の境、ガルダ湖の南 サン ヴェネデットに所在するゼナート社は、1960年 セルジオ・ゼナートによって設立されました。セルジオ・ゼナートは、父シルヴィーニョがもつワインの質へのこだわりと情熱に大きな影響をうけ、主にヴァルポリチェッラ地区とルーガナ地区でワイン作りを行っています。 セルジオ・ゼナートは彼自身が持つエネルギー、才能、品質に対するこだわりの総てをワイン作りに捧げています。
◆三ツ星レストランが愛用し、数々の雑誌で評価される実力派ワイナリー!
彼らの真摯な姿勢とワインの出来栄えに、イタリアを代表するレストラン「レ・カランドレ」をはじめ多くのレストランやワイン愛好家から信頼と賞賛の声が寄せられています。また近年は雑誌などのメディアからの評価も高く、最高峰であるアマローネ・セルジオ・ゼナートはイタリアで最も権威ある雑誌「ガンベロロッソ」にて2年連続(2016・2017)で最高評価のトレ・ビッキエリを獲得しています。
◆ルガーナはゼナートの芸術 ヴァルポリチェッラはゼナートの情熱
ゼナートは創業当時からルガーナとヴァルポリチェッラという二つの土地に偉大な可能性を感じ、多くの情熱と労力を費やしてきました。特にルガーナに関しては、その類稀なテロワールが世界に認知される以前から栽培を続け高品質なワインを造り続けてきました。このゼナートのワインの存在がDOC認定の一因になったとも言われています。
アマローネ クラシコ ヴァルポリチェッラ DOCG リゼルバ“セルジオ ゼナート”
Amarone Classico Della Valpolicella DOCG Riserva “Sergio Zenato”
完璧な条件が整った年のみに生産されるスペシャルアマローネ!
ヴィンテージ:2011/2012
ぶどう品種:コルヴィーナ 80%
ロンディネッラ 10%
オセレッタ クロアティーナ 10%
製法 :スラヴォニアンオーク樽で4年熟成、
瓶詰め後1年間さらに熟成
味わい :インパクト抜群でスパイシー、
アルコール:16% 赤/750ml
熟れたレッドフルーツの味わい
提供温度 :18~20°Cでお召し上がり下さい。1時間前に抜栓して下さい。
料理 :ジビエ、ステーキ等に最適だが、瞑想ワインとして完璧。
良年のみ造られる究極のアマローネ。サンタンブロージョ・ディ・ヴァルポリチェッラの南東向き斜面、標高300~350m、木1本につき6~8房にまで収量調整を行った特別な畑。仕立て:ギヨー
密植率:5000本/ha
平均樹齢:20年
収穫:手摘み十分なスペースを空けて配置されたトレイ(積み重ねない)で3~4か月陰干し。15~20日間のマセラシオンの後、75hlのスラヴォニアオーク樽で48か月、瓶内で12か月熟成の後リリース。
深いルビー色。スパイス、ドライフルーツなどの濃厚な香り。濃密で長い余韻がいつまでも続く。提供の一時間前の抜栓がおすすめ。
ホームページ
www.zenato.it
所在地
Via Giovanni Falcone, 37019 Peschiera del Garda, Vérone (Veneto), Italy
アルコール度数
17%
デノミネーション
D.O.C.G.
生産地
サンアンブロージオ・ディ・ヴァルポリチェラ.
生産本数
15,000
色
深みがあり素晴らしい果実のコンビネーション。
風味
口に含むとミディアムフレッシュでよく重なり合った果実の味わい。
良く合う料理
国産牛のサーロインかフィレ。ジビエ。すき焼き、フォアグラ、チーズ。日本の鴨のロースト。子山羊の肉。ラム。質の高い肉各種。
アロマ
良い。そしてとてもエレガントだが、まだとてもドリンカブル。》
※《》内はインポーター資料より
https://www.ark-co.jp/brand/zenato/
https://kkvinarius.com/products/index/winery:65
https://kkvinarius.com/products/view/588/amarone_riserva
生産者の情報
https://www.ark-co.jp/brand/zenato/
名称 | アマローネ デッラ ヴァルポリチェッラ クラシコ リゼルヴァ “セルジオ ゼナート” |
英字表記 |
Amarone Della Valpolicella Classico Riserva “Sergio Zenato”
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生産者 | ゼナート |
国・産地 | イタリア・ヴェネト |
セパージュ【葡萄の品種】 |
コルヴィーナ 80 %、ロンディネッラ 10 %、オセレータ 10 %
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ビンテージ【葡萄の収穫年】 | 1988 |
タイプ【泡/白/ロゼ/赤など】 | 赤 |
STポイント※1 | 98 |
クラス※2 | プレミアムクラス |
抜栓 | 201902 |