ベルターニ アマローネ デッラ ヴァルポリチェッラ クラッシコ/ Amarone della Valpolicella Classico Bertani 〜おすすめワインリスト〜

ベルターニ_アマローネ2008

今回おすすめするワインはこちら。

イタリア最高峰のワインのひとつであるアマローネD.O.C.G.。その中でも歴史ある名門の造り手。品質も非常に安定しています。

「ヴェローナの宝石」と呼ばれるアマローネはヴェネト州のワインで、陰干しした葡萄から造られます。製法が確立した当初は、ローマ法王や貴族などの限られた人々しか口にすることが出来なかったそうです。

その製法には手間がかかるため、近年は葡萄を簡易的に乾燥している造り手も少なくありません。しかし、そのような方法で造られたワインは表面的で単調な味になり、奥行きや複雑さがなくなってしまいます。

その点このベルターニ社に妥協はなく、伝統的な製法を守っています。葡萄は全て自社畑のものを使用。収穫は全て手作業。発酵に必要な自然酵母は傷の無いブドウの果皮にしか付着しないため、収穫時期と葡萄の扱いに細心の注意を払っています。

スポンサーリンク

葡萄の選別を繰り返しながら4ヶ月間の陰干しを経て、40日間かけてゆっくりと発酵。その後熟成させます。
通常のアマローネの規定では、熟成期間は2年以上ですが、ベルターニでは6年以上、さらに瓶内で1年以上熟成させます。

そのような造りから生まれるワインの味わいもまた格別です。
熟したチェリー系の果実や濃いドライフルーツの香り、そこにアーモンドやスパイス、バラ、甘くさ、バニラのニュアンスが加わります。味わいは凝縮感のある果実味があり、重みのあるシルクのような滑らかで美しいタンニンが感じられます。優美なコクや旨味もあります。

力強さと落ち着き、品格を併せ持つ素晴らしいワインです。

特徴的な身体意識は、センター(中径軸)、中丹田、下丹田。
中丹田は天性のクオリティで包まれています。

いくつかのアマローネを分析したところ、このように中丹田やパームのような熱性のクオリティを持つ身体意識が、天性のクオリティに包まれている傾向がありました。

これには様々な解釈がありそうですが、その1つとして、「アマローネ造りは葡萄の扱いに繊細さを要求される」ことが関係していると考えられます。

ベルターニは、ある程度規模のあるワイナリーですが、ここまで完成度の高いワインを造るということは、そのワイナリーの組織全体の信念として「葡萄を繊細に扱う」ことが広く深く浸透しているのでしょう。
その結果、ワインの身体意識として天性のクオリティに包まれた中丹田が形成されたと予想されます。

一方、家族経営のような小規模のワイナリーの場合、全員がワイン造りの全行程に携わるため、繊細な作業を可能にするよう、手掌に形成されるパームが天性のクオリティに包まれる傾向があると考えられます。

何れにしても、この熱性の身体意識の周りを天性のクオリティが包むという構造に共通点があり、それがアマローネの持つ身体意識の特徴となっています。味わいに共通するシルキーさもここから生まれています。

その他にも、転子、側軸、中丹田リバース、熱性の肩包面があり、第3側軸の位置に下から熱性の直線的な支えがあります。

イタリアで初めて瓶にボトリングをしたのはこのベルターニ社であり、初めて輸出をしたのもベルターニ社だそうです。この決断を下すには相当の覚悟と柔軟性が必要だったのでしょう。センター、下丹田と側軸、上昇する熱性の支えは覚悟と実行力を、肩包面と転子は柔軟性を生みます。その精神が現在までワインの身体意識として受け継がれていることに感動を覚えます。

その当時の覚悟と柔軟性をもつ行動に必要だった身体意識を、ベルターニのアマローネを飲むことで一部でも追体験できるのは素晴らしいことではないでしょうか。

多くの人々がこのワインを飲んで感動するのは、表面的な味わいがよいからだけではなく、その味わいの裏側に存在する感動構造、すなわち伝統を生んだ身体意識の構造を追体験しているからなのだと思います。

またベルターニのアマローネを飲みたくなりますね笑

一般的な味わいなどの詳細は、インポーター資料より抜粋します。

ヴェネト州 ヴェローナ県 ネグラール1857年
イタリアでピエモンテ州、トスカーナ州と並ぶワインの銘醸地ヴェネト州。その中心ともいえるヴェローナの地で高品質ワインを造り続けるベルターニ社は、後にその功績によってカヴァリエーレ(=ナイト)の称号を与えられるベルターニ兄弟によって1857年ヴェローナ初のワイナリーとして設立されました。ベルターニ兄弟は当時すでにイタリア国内だけでなく「世界で」認められるワインを目指した先駆的な人物です。

伝統的アマローネの名門ベルターニ

http://www.montebussan.co.jp/italy/2014/001419.html

 ベルターニの歴史
創業者のベルターニ兄弟は、ヴェローナがオーストリアに占領されていた、1850年から1857年の間、 フランスのブルゴーニュ地方に亡命していました。

当時のフランスは、世界で最もワイン造りの研究が 進んでおり、細菌学者ルイ・パストゥールが酒石酸や低温殺菌などの様々な研究を行っていました。 ベルターニ兄弟は農学博士のグイヨー氏に師事し、当時の最も先進的な畑の管理方法を学びました。 (グイヨー仕立ては、この博士の名前からつけられました。)

そして約150年前の1857年、ベルターニ兄弟は、故郷ヴェローナに帰国し、 今までに培った知識と経験を基にベルターニ社を設立しました。

そして1860年、当時では画期的な辛口ワイン『“セッコ・ベルターニ”  ヴァルポリチェッラ・ヴァルパンテーナ』をリリースしました。

1868年、ベルターニ社は“セッコ・ベルターニ”を、 ヨーロッパ諸国だけでなく、アメリカへも輸出し 始めました。その時、ベルターニ社が、世界に イタリアワインの品質の高さを証明する手段として、 サヴォイア王家から、王家の紋章をワインボトルに 記してもよいという許可を得ました。

今でもこの紋章は、“セッコ・ベルターニ”の ラベルに記されています。

アマローネ -畑-
ベルターニが誇る特別なワイン、アマローネ。

畑から熟成までこだわりぬいてヴァルポリチェッラ・クラッシコ地区の中心に、65haにわたって広がるTenuta Novare(ノーヴァレ農園)には、コルヴィーナ・ヴェロネーゼ、ロンディネッラ、モリナーラ、カベルネ・ソーヴィニョンなどが栽培されています。そのうち、アマローネに使用されるのは、コルヴィーナ・ヴェロネーゼとロンディネッラの2種です。(1990年ヴィンテージまではモリナーラも使われていました。)

また、アマローネ・クラッシコにはあらゆる標高に位置する、南から南東向きの畑で収穫されたブドウが使われます。点在する小さな畑から収穫したブドウを集めて醸造するため、非常に複雑な味わいを持つワインとなります。

畑は石灰質土壌で、エレガントで長熟タイプのワインを造るためのブドウ栽培に理想的な土壌です。 コルヴィーナ・ヴェロネーゼとロンディネッラはグイヨー仕立てで栽培されています。この仕立てにより、ブドウはバランスよく、ストレスなく成長することができます。

他の偉大なワイン同様、アマローネ・クラッシコもその品質は畑で決定づけられます。傷ついたブドウは陰干しにすることはできず、また何より傷のない果実の表皮には、発酵のために必要な自然酵母が付着するため、健康なブドウを栽培、収穫することはとても重要になります。 ブドウの収穫は、すべて職人の手作業で行われます。 この収穫作業は非常に重要で、格段の注意を要し、良質の健康なブドウのみを 選別しています。

万が一、雑な扱いによってブドウに傷がつくと、この後に続く陰干しの過程も すべて台無しになってしまうため、細心の注意を払って収穫が行われます。

アマローネ -陰干し-
厳選されたブドウは、スノコの上に並べられ、風通しのよい屋根裏部屋で 約4ヶ月以上陰干しさせます。

特に最初の期間は、ブドウは水分を多く含み、 皮が押しつぶされる可能性があるので、最もデリケートな時期と言えます。 この時期に皮に傷がつくと、まだ気温も高く腐敗が進むのが早いため、 慎重な作業が必要とされます。

陰干しの過程においては、脱水機などは一切使わず、 湿度が高いときは窓を開閉して風を通すか、扇風機で 風を送るのみで自然に行われます。

また、ブドウは陰干しが終了する翌年1月末まで毎日様子を 見ながら、不良果実は取り除かれ、品質管理されています。 長い陰干し期間を経たブドウは水分の1/3の量が蒸発し、 糖度が凝縮、十分な酸とアルコール度が得られます。

アマローネ・クラッシコを特徴づける独特の香りも この陰干しブドウを使って醸造することによるもので、 フレッシュなブドウを使って醸造する他のワインとは全く 異なる特徴を持っています。

アマローネ -発酵、熟成-
陰干しされたブドウをさらに選別、圧搾し、ガラスコーティングされたセメント タンク内で、陰干ししたブドウに付着している酵母の働きによって、非常に ゆっくりと40日以上の時間をかけてアルコール発酵させます。

長時間、モストと果皮が接触しているため、色、香りの成分やエキス分が しっかりと抽出できます。

アルコール発酵が終わると、ワインはオークの大樽(60~80HL)で 6年熟成させます。アマローネD.O.C.G.の熟成期間の規定は2年 ですが、ベルターニ社ではゆっくりと時間をかけてバランスのとれた 落ち着いたワインに仕上げていきます。

その後瓶詰めされ、1年以上の瓶内熟成を経てリリースされます。

Amarone della Valpolicella Classico
ベルターニ社の最高傑作であるアマローネ。ファーストヴィンテージは1959年です。
「長い陰干し」、「ゆっくりとしたアルコール発酵」、「最低6年の樽熟成」を経て造り上げられました。
長い熟成から醸し出された重厚な味わいと、果実の芳醇な香りが感じられるエレガントなワインです。

※《》内はインポーター資料より

http://www.montebussan.co.jp/wine/bertani.html

生産者の情報

http://www.montebussan.co.jp/wine/bertani.html

 

名称
ベルターニ アマローネ デッラ ヴァルポリチェッラ クラッシコ
英字表記 Amarone della Valpolicella Classico Bertani
生産者
ベルターニ
国・産地
イタリア・ヴェネト
セパージュ【葡萄の品種】
コルヴィーナ・ヴェロネーゼ80%、ロンディネッラ20%
ビンテージ【葡萄の収穫年】
1980/2008
タイプ【泡/白/ロゼ/赤など】
STポイント※1 90
クラス※2 スペシャルクラス
抜栓 201404/201808
※1
本サイト責任者による評価。身体意識のレベルを中心に、香り・味わい・ポテンシャル・コストなどから算出。最大100ポイント。
※2
価格帯により分類
レギュラークラス3000円未満
ハイクラス6000円未満
スペシャルクラス1万円未満
プレミアムクラス1万円以上

【ワインの身体意識】-No.0003- ベルターニ アマローネ デッラ・ヴァルポリチェッラ クラッシコ/Amarone della Valpolicella Classico Bertani

先頭に戻る