今回おすすめするワインはこちら。
自らをテロワール至上主義者「テロワリスト」と呼ぶ、ブルゴーニュの将来を担うジャン・マリー・フーリエが手掛ける1本。
ドメーヌ・フーリエのご紹介はブルゴーニュ・ブランに続き2本目です。
ドメーヌ フーリエ ブルゴーニュ ブラン/ Domaine Fourrier Bourgogne Blanc 〜おすすめワインリスト〜
ジャン・マリー・フーリエはブルゴーニュの神様と呼ばれるアンリ・ジャイエ最後の愛弟子です。23歳の若さで父ジャン・クロード・フーリエのドメーヌを引き継ぎ、彼らの影響を受けながらも、独自の哲学を持ってワイン造りを行っています。
ジャン・マリー・フーリエのワイン造りに対する哲学は、「ブルゴーニュにおいてはテロワールを尊重すれば、何ひとつ新たに付け加えるものはない。」というもの。「全ては葡萄が教えてくれる。」と語ります。
樹齢100年を超える古樹もある「クロ・サン・ジャック/Clos St. Jacques」を筆頭に、樹齢50~70年という高樹齢の質の高い葡萄樹に恵まれた葡萄畑を生かすため、グリーンハーベスト(果実が熟す前に葡萄の房を落とす間引き)は行わず、選果台も使用しません。収穫後に一粒でもカビの生えた葡萄があると、その周囲にある質の高い葡萄が悪影響を受けるため、収穫時に畑の中の樹上で選別するのがフーリエのやり方です。そのため、収穫時の人手は通常の倍必要で、カビの影響がないよう、何度も手洗いするよう指示しています。
人工的な低温浸漬は行わず、朝の収穫時の温度で浸漬。自然に任せ醗酵。空圧式プレス機で圧搾し、24時間静置しデブルバージュ(固形物を沈殿させる)を行います。新樽比率は、グラン・クリュや村名問わず20%。古樽の方が木の気孔が閉じているため、より多くのCO2を保つことができ、揮発酸が抑えられ亜硫酸処理を控えることができる、とのことです。18ヶ月の熟成中、澱引き、清澄 、フィルターは一切行いません。
赤系果実や黒系果実の香り、僅かに清涼感のあるハーブ香、スパイスやきのこ、焙煎された珈琲豆、スミレのニュアンス。これらの複雑な香りが統合し、「フーリエ香」と呼ばれる自然な美しさを持つ香りが広がります。この個性的な「フーリエ香」は、熟成と共に美しく官能的な色気を伴う香りへと変化していきます。味わいは、細くしっかりとした酸味がありつつ、豊かな果実味が感じられます。雑味がなく、タンニンとミネラルのバランスもよく、とにかく美味しい。今後のポテンシャルがまだまだ感じられる素晴らしいワインです。
特徴的な身体意識は、センター(細径軸・中径軸)、サイド・センター(側軸)、上丹田、中丹田、温球、リバース(インリバース)、下丹田、肩包面、心田・心田流、転子、大地とつながる身体意識など。
天性のクオリティを持つセンターは、細径軸・中径軸が天地に通っています。
サイド・センターは天性のクオリティを持ち、第2.5軸辺りと第3軸よりさらに外側に形成されています。
上丹田が発達しており、天から上丹田へ入ってくる上丹軸も形成されています。また、上丹田の左右斜め上方からも天性のクオリティを持つ身体意識が入ってきています。さらに、上丹田を乗せながら包むような身体意識も形成されており、上丹田を守りつつ自由度を生み出しています。
中丹田は二重構造になっており、その周囲には温球も形成されています。特に熟成により開いてくると温球がさらにはっきりとしてきます。若い時に飲んでも美味しく、熟成させて飲んでも美味しいワインが理想だと語るフーリエの思想がよく反映されています。
中丹田には左右からインリバースが入ってきています。また、地下からは中丹田の上部をかすめるように熱性の身体意識が入ってきています。これらは造り手の葡萄やテロワールに対する想いが反映されたものでしょう。
下丹田も薄っすらと形成されており、その周りにはミネラル由来と思われる大地とつながる身体意識も形成されています。これらの身体意識は、味わいに落ち着きを生み出しています。
心田・心田流は天性のクオリティを持ち、心田は二重構造になっています。味わいに涼しい懐の深さを生み出しています。
転子も形成されており、天性のクオリティを持っています。
このように身体意識から観ると、全体として天性のクオリティが豊かで、センターや三丹田といった主要な身体意識が美しく揃っています。「私はモーツァルトそのものになりたい。他の生産者はモーツァルトやワーグナー風の演奏をしているだけにすぎない。」と語るフーリエの想いがよく現れている身体意識だと言えます。素晴らしい造り手ですので、機会があればぜひ飲んでみてください。
ちなみに、ブルゴーニュ・ルージュ/Bourgogne Rougeの身体意識も分析してみました。2009年のもので同年のブルゴーニュ・ブランと水平テイスティングをしています。
ブルゴーニュ・ルージュの特徴的な身体意識は、センター(中径軸)、上丹田、中丹田、下丹田、サイド・センター(第2側軸)、肩包面、リバース(インリバース)、心田・心田流、パーム、転子など。
基本的な構造はジュヴレ・シャンベルタン V.V 2011と似ていますが、比較すると全体的に熱性のクオリティを持つ身体意識が少し目立ちます。味わいとしては自然で分かりやすい美味しさです。中丹田へ入ってくるリバースは、朝から昼にかけて霧が晴れていくような美しさがあり、テロワールとの深いつながりが感じられます。また、鼻の下部にはフーリエ香と関連していると思われる身体意識も形成されています。ブルゴーニュ・ブランとも共通点が多く、興味深いですよね。
フーリエのワインはどのワインも美味しいですが、上記で身体意識を取り上げた
ブルゴーニュ・ルージュ/Bourgogne Rouge
や
ジュヴレ・シャンベルタン プルミエ・クリュ クロ・サン・ジャック ヴィエイユ・ヴィーニュ/Gevrey Chambertin 1er Cru Clos St. Jacques Vieille Vigne
がお勧めです。古樹が含まれる葡萄から造られるクロ・サン・ジャックは、グラン・クリュに匹敵する味わいと身体意識です。
一般的な味わいなどの詳細は、インポーター資料より抜粋します。
《ジュヴレ・シャンベルタン、モレ・サン・ドニ、シャンボール・
生産畑のうち、1級畑と特級畑が70%程度を占めています。
栽培はリュット・レゾネを採用。
収穫果は100%除梗し半分だけ破砕。低温浸漬は自然の温度(
※《》内はインポーター資料より
http://vin-de-t.com/wp-
生産者の情報
http://vin-de-t.com/wp-
http://www.exwine.com/ftv/14.html
名称 | ドメーヌ・フーリエ ジュヴレ・シャンベルタン V.V |
英字表記 | Gevrey Chambertin Vieille Vigne Domaine Fourrier |
生産者 | ドメーヌ・フーリエ |
国・産地 | フランス・ブルゴーニュ・コート ド ニュイ ・ジュヴレ シャンベルタン |
セパージュ【葡萄の品種】 | ピノ・ノワール100% |
ビンテージ【葡萄の収穫年】 | 2011 |
タイプ【泡/白/ロゼ/赤など】 | 赤 |
STポイント※1 | 92 |
クラス※2 | プレミアムクラス |
抜栓 | 2020/01 |