サン・ビセンテ/SAN VICENTE SENORIO DE SAN VICENTE 〜おすすめワインリスト〜

サン・ビセンテ_2007

今回おすすめするワインはこちら。

近年のスペインワイン界を牽引するエグレン家が手掛け、「テンプラニーリョ・ペルド」という希少品種から造られる一本。テンプラニーリョとは異なる品種で、スペイン国内でも数箇所でしか作られていない葡萄品種です。

「伝統とモダンの融合」をコンセプトに、伝統的なリオハワインの特徴をバランスよく感じさせるワインに仕上げています。

ブルーベリーやブラックベリーなどの黒系果実の香り、シナモンやトースト、中国茶のニュアンス。抜栓するタイミングによっては、革製品や腐葉土のニュアンスもあります。味わいは、満足感の高い豊かな果実味、しっかりとした酸と滑らかなタンニン、その背景に感じられる細やかなミネラル感など、伝統的なリオハワインの特徴を持ちつつもバランスが良く、熟成感があります。明るさと品格を併せ持つ完成度の高いワインです。

サン・ビセンテ_2007_1
サン・ビセンテ_2007_1
サン・ビセンテ_2007_2
サン・ビセンテ_2007_2
サン・ビセンテ_2007_3
サン・ビセンテ_2007_3

特徴的な身体意識は、トップ・センター、サイド・センター、中丹田、リバース、肩包面、心田・心田流、転子、ガイアのクオリティなど。

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天性のクオリティを持つトップ・センターは、細径軸と中径軸の中間くらいの太さのものが通っています。あえて中間的な太さにすることにより、料理とのマリアージュのために隙間を持たせている、と考えることもできます。

サイド・センターも天性のクオリティを持ち、第2側軸の位置で転子から脚に通っています。スッキリとした心地よく続く余韻を生み出しています。

天から頭部左右と背中側に天性のクオリティが降りてきています。トップ・センター、サイド・センター、そしてこれらの身体意識はテロワールからの影響でしょう。

中丹田は二重構造になっており、さらに背中側にも形成されています。

胸側の中丹田にはリバースが入ってきています。

肩包面は二重構造になっており、熱性のエネルギーがそれより上部へ上がらないようにしています。

心田・心田流は、天性と熱性のクオリティが重なるように入ってきています。

左右斜め上方から胸へ向かってガイアのクオリティを持つ身体意識が入ってきています。

中丹田の下部には、薄っすらと落ち着きを創る身体意識が形成されています。大地のクオリティやミネラル感が反映されたものだと思います。

BA_サン・ビセンテ
BA_サン・ビセンテ

このように身体意識から観ると、テロワールからの影響を上手く生かしつつ、バランスよく様々な要素をまとめていることが分かります。明確に格を感じさせる強いストラクチャーではなく、不快感なく程よく格が感じられる身体意識、天性・熱性・重性・ガイアという多様なクオリティとモビリティ、これらを上手くまとめあげ、コンセプトとして掲げている「伝統とモダンの融合」を成し遂げています。身体意識に適度な隙間があり、様々な料理とのマリアージュを可能にしているところも素晴らしいと思います。ぜひ試していただきたい一本です。

サン・ビセンテ_2007_4
サン・ビセンテ_2007_4
サン・ビセンテ_2007_5
サン・ビセンテ_2007_5

2020年2月、この造り手のワイナリーである「セニョリオ・デ・サン・ビセンテ/SENORIO DE SAN VICENTE」「シエラ・カンタブリア/SIERRA CANTABRIA」と和食を合わせるワインメーカーズディナーがあり、高岡師範と参加させていただきました。

この会については以下の記事へまとめました。

【総支配人 ワインバトル 第6回】

また、この会に先駆け、造り手とワインに対する理解を深めるため、以下4種のワインを数日間に分けてテイスティング、身体意識の分析をしています。

■シエラ・カンタブリア/SIERRA CANTABRIA■
セレクシオン/SELECCION 2017
レセルバ/RESERVA 2012
コレクシオン・プリバーダ/COLECCION PRIVADA 2015

■ セニョリオ・デ・サン・ビセンテ/SENORIO DE SAN VICENTE■
サン・ビセンテ/SAN VICENTE 2007

こちらについては以下の記事へまとめました。

【総支配人 ワインバトル 第5回】

この造り手は白ワインも作っており、上記ワインメーカーズディナーで取り上げられた「シエラ・カンタブリア/SIERRA CANTABRIA」からリリースされている、
シエラ・カンタブリア・ブランコ/SIERRA CANTABRIA BLANCO
は特にお勧めです。ソーヴィニヨン・ブラン40%、ビウラ30%、テンプラニーリョ・ブランコ15% 、マルヴァジア10%、マトゥラナ・ブランカ5%というブレンド比率です。5種類の葡萄から造られていますが、素晴らしいバランスのワインです。高岡師範からも高評価でした。

一般的な味わいなどの詳細は、インポーター資料より抜粋します。

『WOW!絶対にケース買いすべきだ!』でお馴染みのエストラテゴ・レアルや、「スペイン・ワイン初となるアドヴォケート100点」の金字塔を打ち立てたテルマンシア等、近年のスペイン・ワイン界を牽引するスペイン・ワインの顔とも言えるラ・ファミリア・エグレン(エグレン家)。現在エグレン家では総本山の「シエラ・カンタブリア」を中心に「ビニェードス・デ・パガノス(リオハ)」「テソ・ラ・モンハ(トロ)」「ドミニオ・デ・エグレン(テーブルワイン)」とワイナリーをわけてワイン造りを行っております。そして「セニョリオ・デ・サン・ビセンテ」は総本山「シエラ・カンタブリア」もあるサン・ビセンテ・ラ・ソンシエラ村で、たった1アイテムのみを丁寧に造るワイナリーです。ワイン造りの最大のコンセプトは「伝統とモダンの融合」。ヌマンシア等に代表されるような「モダンでパワフルなスタイル」ではなく、リオハの伝統的なワインのスタイルの延長線上にある様なスタイルです。セニョリオ・デ・サン・ビセンテのワイナリーには「まるでリオハのワイン博物館」とでもいうような古い醸造器具などが展示してあり、リオハの伝統を尊守してゆく姿勢が強く感じられます。

「手作り」で大切に造る丁寧な栽培・醸造
『リオハの良いところを味わってもらいたい』。サン・ビセンテは、そんな思いが伝わってくるような丁寧な栽培・醸造が施されます。サン・ビセンテの畑は標高620mに位置し、エブロ川から運ばれる泥土や小石、粘土質で形成されています。ここに植えられているテンプラニーリョ・ペルドという品種は、この畑のみで栽培されている品種。セニョリオ・デ・サン・ビセンテでは、マッサール・セレクションにより株を増やしています。本来は実を多く着ける性格をもちますが、収量さえ抑えればタンニン分の成熟が糖度の上昇とほぼ同時期に進み、タンニンが繊細なワインができるといいます。完熟後に収獲された葡萄はテーブルで完璧な果粒のみに選別されます。完璧な物だけが選別された葡萄はまるで宝石のように輝いています。そして完璧な葡萄の粒は醗酵時に、余計なストレスが掛らぬよう、機械は使わず人の手で優しくピジャージュされます。醗酵中は糖分がアルコールと二酸化炭素に分解し、醗酵層の中に身体を入れるのは非常に危険な作業です。場合によっては死に至るリスクを冒してでもこの方法を行うのは、機械では得られない優しい抽出を得る為です。勿論、こだわりはこの2つの過程だけではなく、冬の畑作業から瓶詰に至るまで続きます。この途方もない労力から産み出されたサン・ビセンテはワインアドヴォケイトや、スペインを代表するワインガイド「ギア・ペニン」「ギア・プロエンサ」などから毎年のように高い評価を獲得しております。

サン・ビセンテ
SAN VICENTE 2007

原産地呼称:D.O.Ca. RIOJA
品種:テンプラニーリョ・ペルド100%
樹齢:約20年
収量:25hl/ha

醸造:完全に果梗を取り除き完璧な果粒のみを選別。低温浸漬はせずに10日間のアルコール醗酵。醗酵温度は28~30℃。最初10日間は1日2回のピジャージュを行い、その後6日間は2日毎に軽めのピジャージュを行いながらマセラシオン。新バリック100%(フレンチオーク90% アメリカン10%)にてマロラクティック発酵を行い同バリックにて20か月熟成。熟成期間中は4か月毎に澱引き。ノンフィルターにて瓶詰。

2007ヴィンテージ評価
ギア・プロエンサ2011…98点
ギア・ペニン2011…95点
ワイン・アドヴォケイト…92点
インターナショナル・ワイン・セラー…91+点

2007ヴィンテージについて生産者よりコメント
2007年は、開花期の天候不良により自然と収量が落ちました。風通しを良くするため摘葉を細やかに行ない、健康に葡萄が育ち、糖度およびタンニン分の熟度も申し分ない果実が収穫出来ました。醸造面では例年よりピジャージュを軽めに行ない、繊細さが強調されております。

[テイスティング・ノート]
テンプラニーリョらしい酸とタンニンに富み、伝統的なリオハのワインにある中国茶やなめし革、湿った土の香りも感じられます。アロマの中心はブルーベリーやブラックベリー等の黒系果物にタバコ、それにシナモンやトーストも感じられます。タンニンは驚く程にシルキーで滑らか。果実味、酸、タンニン、ミネラルの調和がとても素晴らしく大変完成度の高い味わいに仕上がっております。

※《》内はインポーター資料より
http://www.vintners.co.jp/spain/rioja/senorio-de-san-vicente/

生産者の情報
http://www.vintners.co.jp/spain/rioja/senorio-de-san-vicente/

http://www.vintners.co.jp/spain/rioja/sierra-cantabria/

Señorío de San Vicente

名称 サン・ビセンテ
英字表記
SAN VICENTE SENORIO DE SAN VICENTE
生産者 セニョリオ・デ・サン・ビセンテ
国・産地
スペイン・リオハ
セパージュ【葡萄の品種】
テンプラニーリョ・ペルド100%
ビンテージ【葡萄の収穫年】 2007
タイプ【泡/白/ロゼ/赤など】
STポイント※1 88
クラス※2 ハイクラス
抜栓 2020/02
※1
本サイト責任者による評価。身体意識のレベルを中心に、香り・味わい・ポテンシャル・コストなどから算出。最大100ポイント。
※2
価格帯により分類
レギュラークラス3000円未満
ハイクラス6000円未満
スペシャルクラス1万円未満
プレミアムクラス1万円以上
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