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「バローロのロマネ・コンティ」と称賛されるブルーノ・ジャコーザが手掛けてきた白ワイン。
ピエモンテ州の土着品種であるアルネイスから造られます。
ブルーノ・ジャコーザは1961年、自身の名を冠したブランドを立ち上げ、当時複数の畑から造られる葡萄のブレンドが主流だったピエモンテで、他に先駆けて単一畑によるキュベをリリースしています。
彼はランゲ地区の畑を知り尽くしており、イタリアワイン界の帝王と呼ばれる「ガヤ/GAJA」の4代目当主であるアンジェロ・ガヤから「彼は畑の全てを細部まで知り尽くしている」とまで言われるほどです。
ブルーノ・ジャコーザは2018年1月に亡くなりましたが、現在はその意思を継ぐ娘、ブルーナ女史がワイナリーを牽引しています。
確固たる伝統的スタイルにより造られるバローロやバルバレスコ同様、このロエロ・アルネイスも素晴らしい完成度を誇ります。ブルーノ・ジャコーザの手掛けるワインの特徴である繊細さ、優美さを感じさせます。
爽やかなレモンのような柑橘類、桃、白系の花の香り。品種の特徴であるアーモンドのニュアンスや土地の特徴からくるミネラルのニュアンス。味わいは、分かりやすい果実味とミネラルの厚みがありますが、繊細さも兼ね備えています。静かに味わってみると、その繊細さの中に様々な要素が感じられ、そこから清涼感とミネラル感を伴う余韻へと続きます。
特徴的な身体意識は、センター(細径軸・中径軸)、中丹田、腹赤、温球、側軸、ガイアのクオリティなど。
センターは天性のクオリティを持ち、肩の上部を中心としたその周囲にも天性のクオリティが降り注いでいます。これらの身体意識は、爽やかさ、繊細さ、優美さを生み出しています。
中丹田は小さいながらも形成されており、その下に満足感を生み出す「腹赤」という身体意識もあります。果実味の分かりやすさと飲んだ時の充実感を与えています。
脇から肩周りには温球が形成されており、脇の下には支えとなるような側軸も形成されています。このアルネイスという葡萄品種の特徴であるアーモンド香と結びついているように感じられる身体意識です。側軸は厚みと余韻も創り出しています。
胸の上部にはガイアのクオリティも導入されています。これは造り手自身の葡萄畑に対する強い想いが反映されたものでしょう。
繊細でいながら、ワインの中に何か訴えかけるもの「フィネス(Fines)」が存在していると言われるブルーノ・ジャコーザのワインですが、その「フィネス(Fines)」とはこの身体意識のことなのかもしれませんね。
この造り手の他のワインとしては、
バローロ ファッレット・ヴィーニャ・レ・ロッケ/Barolo Falletto Vigna Le Rocche
バルバレスコ ラバヤ/Barbaresco Rabaja
もおすすめです。どちらもシルキーな滑らかさ、優美さ、そして染み渡るような深みを持ち合わせています。
伝統派の代表であるブルーノ・ジャコーザですが、伝統に固執しない革新的精神も持ち合わせており、そのことがよく伝わってくるワインです。
一般的な味わいなどの詳細は、インポーター資料より抜粋します。
《ピエモンテの静かなる巨匠、ブルーノ・ジャコーザ
ピエモンテ・ランゲ地区で3世代にわたりワインに携わってきたブルーノ・ジャコーザ。蔵の名前でもある故ブルーノ・ジャコーザ氏は1929年生まれ。13歳から祖父のカルロ・ジャコーザ氏の指導の下でワイン造りに携わり始めました。その後、父親の代では第二次世界大戦中であったため、経済的にボトルワインの市場がなく主に量り売りをしていました。その後、自分の名前を冠したブランド「ブルーノ・ジャコーザ」を1961年にファースト・ヴィンテージとしてリリースしました。
今では半世紀以上に渡りワイン造りへその人生を捧げ、ランゲ地区の畑については誰よりも知り尽くしていると言っても過言ではありません。畑と醸造におけるピエモンテの伝統に敬意を払い、単純にして明瞭な哲学の下に造られるワインは一貫したスタイルを持っています。確固たるスタイルを持ったワインは世代を超えて、時に「バローロのロマネ・コンティ」と称賛され、世界中からイタリアを代表する偉大なワイナリーとして認知されています。
ピエモンテ・ランゲ地区の歴史
・ランゲの地区は、ローマの時代から食用のブドウを栽培していた。
・1800年代までは甘口のバローロを生産。これが1800年代に入り、辛口へと変化。
・1880年くらいに、アルバに醸造学校が誕生。
・1950年代に組合が誕生。この組合が他の地域と異なり、「良いブドウだけを買い上げることができる」という流れができる。
結果、買いブドウでも自社ブドウでも品質に上下はなく、非常に良いワインができるようになった。
・ピエモンテは寒い地域のため、良いブドウができにくい。自然と、「どこでよいブドウが収穫できるのか?」を学習せざるを得なかった。
・戦争中は量り売りのワインしか売れなかった。
・1960年代から、ジャコーザが瓶詰めを開始。
「今日は素晴らしく、明日は驚くほどにうっとりするワイン」
※明日というのは熟成の時を経てという意味です。
昔から変わらない伝統のスタイルを貫いており、特にバルバレスコの造り手としては最高峰となります。ブルーノ・ジャコーザ氏のワインは繊細でいながら、深くフィネスのあるワインです。さらに熟成を経ることにより厚みが増し、壮大なるスケールをみせるイタリア屈指の品質を誇るワイン言えます。近年、もてはやされたピエモンテ州のモダンなスタイルのワインは、凝縮度や色素濃度が高く、ややもするとテロワールやブドウの個性がマスキングされたものも散見されます。このような時代の流行り廃りにも左右されることなく常に高い評価を受け続けているのは、ワインの中に何か訴えかけるもの「フィネス(Fines)」が存在しているからと言えます。
半世紀以上にも渡る長い年月の中で、常に一目置かれる偉大な存在であり続けるブルーノ・ジャコーザ。真に巨匠と呼ぶに相応しい偉人が生み出す、唯一無二の特別な味わいをご堪能ください。
バルバレスコの特級と呼ばれるブルーノ・ジャコーザのクリュワイン
■ バルバレスコのクリュ
バルバレスコの有名クリュ畑を複数所有している歴史あるワイナリーです。筆頭格となる畑をご紹介します。
●アジリBarbaresco Asili(自社畑)・・・精緻にして濃厚な味わいに圧倒される当代最高のバルバレスコ
●サント・ステファノBarbaresco Santo Stefano di Neive(契約畑)・・・ジャコーザの看板ともいうべきバルバレスコ
「バローロのロマネ・コンティ」をはじめ、最高の賛辞を受けるワイナリー
イタリアの偉大なワイン生産者といえるブルーノ・ジャコーザ。時に「バローロのロマネ・コンティ」、「伝説的な人物」など、イタリア国内だけではなく、世界中から最高の賛辞をもって称されています。
また、近年、ブルーノ・ジャコーザが、「コッリーナ・リオンダ(Collina Rionda)」というバローロの赤ラベルの1989年ヴィンテージで、ワイン・アドヴォケイトにて100点を獲得しました。イタリアワインでは、レディガフィ、サッシカイアに並ぶ、僅か3本目の快挙です。
■各方面から高い評価を得ています■
2008年度AIS主催の国際コンクール「最優秀生産者部門」でトップ
2010年度ガンベロロッソの「最優秀ワイナリー」
<ワイン・スペクテイター(90点以上を50回、うち100点を1回獲得)>
~これはバローロのロマネ・コンティである~
(100点を獲得した、バローロ レ・ロッケ・デル・ファレット リゼルヴァ 2000のコメントより)
<ガンベロロッソ>
~ブルーノ・ジャコーザは伝説的人物である~
(過去3グラスを13回獲得、ヴィニ・ディタリアより)
<ワイン・アドヴォケイト(90点以上を97回、うち98点を6回、99点を2回獲得)>
~これはブルーノ・ジャコーザによる途方も無い努力のものである。名誉なことに、私が幾度かこのワインのテイスティングする経験を得たが、まさに息をのむような経験であった。~
(99点を獲得した、バローロ レ・ロッケ・デル・ファレット リゼルヴァ 2004のコメントより)
ロエロ・アルネイス
イタリアワイン界の重鎮でロエロ・アルネイスのお手本と崇められるワイン。白い花、セージ、など複雑なアロマ。ボディはやや細身だが、ミネラルの厚み、凝縮感のバランスが優れている。》
※《》内はインポーター資料より
https://mot-wine.mottox.co.jp/winery/publish/html/690.html
生産者の情報
https://mot-wine.mottox.co.jp/winery/publish/html/690.html
名称 | ブルーノ・ジャコーザ ロエロ アルネイス |
英字表記 |
Bruno Giacosa Roero Arneis
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生産者 | ブルーノ・ジャコーザ |
国・産地 |
イタリア・ピエモンテ
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セパージュ【葡萄の品種】 |
アルネイス100%
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ビンテージ【葡萄の収穫年】 | 2016 |
タイプ【泡/白/ロゼ/赤など】 | 白 |
STポイント※1 | 86 |
クラス※2 | ハイクラス |
抜栓 | 2019/08 |