モンテラポーニ イル カンピテッロ / CHIANTI CLASSICO RISERVA IL CAMPITELLO MONTERAPONI 〜おすすめワインリスト〜

イル カンピテッロ2011

今回おすすめするワインはこちら。

 

気品と繊細さが感じられる、別格のキャンティクラシコリゼルヴァ。

大衆的ワインの印象があるキャンティですが、このイル カンピテッロについては、同じトスカーナで作られ高級ワインとして知られるブルネッロ・ディ・モンタルチーノと比較しても、味わい・身体意識ともに何ら引けを取りません。

造り手であるモンテラポーニは「重みのない力強さ」を信条としており、その通りの味わいを作り出しています。ただし、重みは無くとも果実味はしっかりとあり、味の複雑さもあるため、物足りないということは全くありません。重み=味わいの深さ、ではないことがよく分かるワインです。

料理との相性も極めてよく、野菜や肉、魚介まで幅広く合わせることができます。
個人的な話ですが、ワイン会での料理とのマリアージュに困った時に何度も助けられて来ました。

スポンサーリンク

特徴的な身体意識は、センター(細径軸)と前頭部に入る天性のクオリティ。このクオリティは標高の高さから生まれる冷涼さを感じさせます。

天性のクオリティを持つ肩包面、温かい中丹田、パームもあり、パームは天性のクオリティで包まれています。これは繊細な手作業から生まれるものでしょう。ワイン造りの各工程の丁寧さが伝わってきます。使っている葡萄の美しさも感じられます。

また、柔らかい下丹田、転子、側軸も形成されています。下丹田は重くなり過ぎず、落ち着きを生むようなクオリティです。

下丹田よりもしっかりとしたクオリティを持つ側軸は、伝統的スタイルのワイン造りを支えているのでしょう。

身体意識から見ても気品があり、好感の持てるワインです。

同じ造り手のフラグシップワイン
バロン・ウーゴ/BARON UGO
も素晴らしい一本です。

<2019年7月3日追記>
バロン・ウーゴ/BARON UGOは、全体的に柔らかさが目立ち、上品な果実味と旨味が感じられます。
イル カンピテッロと比べ天性のクオリティを持つ身体意識が多く形成されています。
また、温球やガイアのクオリティもあります。

モンテラポーニ_バロンウーゴ2012
モンテラポーニ_バロンウーゴ2012

また、スタンダードな
ヴィノ・ロッソ・ディ・モンテラポーニ/VINO ROSSO DI MONTERAPONI
キャンティ・クラッシコ・モンテラポーニ/CHIANTI CLASSICO MONTERAPONI
もバランスの良い綺麗なワインですのでおすすめです。

 

一般的な味わいなどの詳細は、インポーター資料より抜粋します。

 

モンテラポーニは、キャンティ・クラッシコの中でも特に標高が高く、繊細でエレガントなサンジョヴェーゼが生み出される銘醸地ラッダ・イン・キャンティの丘に位置します。モンテラポーニの畑とセラーは998年より存在しており、当時の所有者はトスカーナを治めるウーゴ男爵でした。その後修道院の手に渡り、現在のオーナーであるブラガンティ家が購入したのは1974年のことです。現在所有する土地は全部で200ha。その中で葡萄畑は10ha、その他オリーブや穀物なども育てております。

 

栽培特記事項
モンテラポーニでは、テロワールを最大限尊重した栽培を目指し、2003年からビオロジックに切り替え、2009年からはICEAの認定も取得しております。畑は標高420m~570mに位置し、昼夜の寒暖差が激しく、砂や粘土、アルベレーゼ(石灰岩)、ガレストロ(泥灰岩)の入り混じる非常に複雑な土壌です。

キャンティ・クラッシコが造られる若い畑は、バロン・ウーゴ畑のある丘の斜面下部に位置します。ここで栽培される樹はすべてバロン・ウーゴの畑からマサールセレクションされたものです。仕立てはギュヨ。畝の間に様々な植物を植え、緑肥を行い土壌を健康に保っております。更に上部へ上がるとバロン・ウーゴの畑。見下ろすとモンテラポーニの屋敷や森に囲まれたイル・カンピテッロの畑が見えます。土壌は9割がアルベレーゼ、残りはガレストロなど。表面には砕けたアルベレーゼや石英などがゴロゴロと転がり、これが反射熱をもたらし成長を促します。

バロンウーゴの畑と、斜面下の若い畑は南東向き。朝から日光が当たり、成長を促進させます。イル・カンピテッロの畑はワイナリーの近くの森に囲まれた畑で斜面は南西向き。この畑が一番標高が低く、生育状況が早いといいます。

土壌はバロンウーゴに比べガレストロが多く、アルベレーゼと半々位。斜面に転がる石も細かいものが多いです。また、モンテラポーニの畑には数カ所、人工の池も。ここに様々な植物があるため、蜘蛛や蜂などを呼び込み、害虫を駆除するといいます。様々な野鳥や魚なども生息し、モンテラポーニの畑全体で小さな生態系が出来上っています。

 

醸造特記事項
畑で選別され手作業で収穫された葡萄は、素早くワイナリーに運ばれ、ブルゴーニュでも使われている除梗機「Demoisy」によって除梗、粒単位で選別されます。サンジョヴェーゼはピノ・ノワール同様、果皮がデリケートな品種ですが、この除梗機だと優しく除梗されるため、果皮を傷つけず香味が最大限表現されるといいます。

ワイナリーはウーゴ男爵の時代、10世紀からの建物を改装し使用。醸造での人的介入は必要最低限に留められ、発酵はセメントタンクにて野生酵母のみ、温度管理もなしで行われます。バロン・ウーゴの醸造にはノンブロ社の楕円形のセメントタンクを使用します。

ノンブロ社はセメントタンクのリーダー的存在で、最近自然派生産者の間で流行の卵型セメントタンクもノンブロ社が開発したものです。この楕円形のセメントタンクも卵型と同じく、内部で対流が起こる為タンク内上部と下部の温度差が少なく、また自然なルモンタージュの効果が得られます。この楕円形セメントタンクは、シャトー・ポンテ・カネ、ハーラン・エステートなどの有名生産者も使用しております。MLF後は伝統的な大樽で熟成されます。

バロン・ウーゴと、イル・カンピテッロの熟成にはグルニエ社の楕円形の大樽を使用。グルニエ社はブルゴーニュのトネリエで、大樽のみを生産する職人。受注する際は生産者を訪問し、セラーのサイズや醸造スタイルなどを見極めてから特注品を制作するトネリエのため、生産量は非常に少なく、年間100個程度とのこと。ブルゴーニュではDRCやフィリップ・パカレなどがここの大樽を使っています。除梗機や熟成樽など、ブルゴーニュで使われているものが多いですが、やはりブルゴーニュは世界でもクリュの概念が最も浸透している地域で、自分もラッダ・イン・キャンティのテロワールを表現したくてワイン造りを行っているので、必然的にブルゴーニュに似たものになるとのこと。パカレやジャック・フレデリック・ミュニエなどとも親交があります。また、モンテラポーニのワイン造りの説明を受ける中で印象に残ったフレーズが、「重みのない力強さ」。これの表現のためにすべての醸造方法を考えているとのことでした。

醸造家には、2007年より、伝統的なスタイルの醸造に定評のあるマウリツィオ・カステッリを採用しております。

 

マウリツィオ・カステッリ
トスカーナを中心に活躍する醸造家。過度な技術介入は控え、”サンジョヴェーゼ本来の姿”の表現を旨とし、クラシックなスタイルを目指す生産者から絶大な人気を誇ります。グラッタマッコやマストロヤンニ、コル・ドルチャ、ポデリ・ボスカレッリなど、現在のコンサルタント先は30以上にのぼります。

 

ワインガイド各誌評価
2003年が初ヴィンテージとまだ若い生産者ながらも、ワインガイドでは非常に高い評価を受けております。

 

ガンベロ・ロッソ2014
モンテラポーニがキャンティ・クラッシコの世界にデビューしたのはつい最近だが、伝統的なスタイルで注目され、タイムスリップしたかのような錯覚に陥る魅力がある。ラッダのサンジョヴェーゼを最大限表現するのが目的です。デリケートな香りや溌剌とした果実香が交互に現れ、エネルギーや旨味のあるワイン。

 

スローワイン2014
オーナーのミケーレは家族が70年代に購入したワイナリーで、上品かつテロワールを表現したワインを生み出し、その才能を発揮した。モンテラポーニは時の止まった場所のように、刹那的な美しさを持つ場所です。ミケーレはそのエッセンスを理解し、古い畑や環境を守りながら、ワインを通して表現しました。醸造方法はシンプルで、手作り感があり、ピュアでテロワールが綺麗に表現されている。

 

ビベンダ2014
モンテラポーニは汚れのない環境にあり、森に囲まれた野性的な場所です。土着品種やテロワールのアイデンティティに強くこだわり、ビオロジックで栽培しています。BaronUgoは感動した。完璧にバランスが取れており、タンニンはきめ細かく余韻が長い。

 

キャンティ クラシコ リゼルヴァ イル カンピテッロ/CHIANTI CLASSICO RISERVA IL CAMPITELLO
原産地呼称:D.O.C.G. CHIANTI CLASSICO RISERVA
品種:サンジョヴェーゼ90% カナイオーロ7% コロリーノ3%
イル・カンピテッロ畑より収穫。
標高:420m
平均樹齢:44年
醸造:セメントタンクにて野生酵母のみで発酵。40-45日間のマセラシオン、定期的にピジャージュ、ルモンタージュ。グルニエ社製のフレンチオークの大樽にて26ヶ月間熟成。セメントタンクで休ませ、下弦の月の時期に重力に従い無濾過無清澄で瓶詰。

JANコード:4573272561143

2012ヴィンテージ評価
ガンベロ・ロッソ…2ビッキエーリ

参考:2010ヴィンテージ評価
ワイン・エンスージアスト…95点  「ザ・エンスージアスト100」 39位

2014ヴィンテージ情報
非常に雨が多く、日照量も少ない年でしたが、選果をより厳しく行い、高品質なワインを造るためにベストを尽くしました。軽やかで心地よく、フレッシュな飲みやすいワインとなりました。

ガーネット色。赤い果実やスパイスなどの、圧倒されるような凝縮感のある香り。ハーブやフェンネル、エニシダのニュアンスも。標高の高い、ガレストロ土壌で育ったため、綺麗な酸や美しいミネラル感が現れます。タンニンは強いですが細かく滑らかで、非常に上品な味わいです。

 

※《》内はインポーター資料より
http://www.vintners.co.jp/italy/toscana/monteraponi/

 

生産者の情報
http://www.vintners.co.jp/italy/toscana/monteraponi/

 

名称
モンテラポーニ イル カンピテッロ
英字表記 CHIANTI CLASSICO RISERVA IL CAMPITELLO MONTERAPONI
生産者
モンテラポーニ
国・産地
イタリア・トスカーナ
セパージュ【葡萄の品種】
サンジョヴェーゼ90%、カナイオーロ7%、コロリーノ3%
ビンテージ【葡萄の収穫年】 2011
タイプ【泡/白/ロゼ/赤など】
STポイント※1 90
クラス※2 ハイクラス
抜栓
201605/201804
※1
本サイト責任者による評価。身体意識のレベルを中心に、香り・味わい・ポテンシャル・コストなどから算出。最大100ポイント。
※2
価格帯により分類
レギュラークラス3000円未満
ハイクラス6000円未満
スペシャルクラス1万円未満
先頭に戻る