サルヴァトーレ・モレッティエーリ タウラージ ヴィーニャ・チンクエ・クエルチェ リゼルヴァ/Salvatore Molettieri Taurasi Vigna Cinque Querce Riserva 〜おすすめワインリスト〜

サルヴァトーレ・モレッティエーリ タウラージ・ヴィーニャ・チンクエ・クエルチェ・リゼルヴァ_2012

今回おすすめするワインはこちら。

専門誌から「アリアニコの頂点がここにある」と高い評価を受けている、イタリア・カンパーニャ州のトップ生産者が手掛けるトップキュベ。

アリアニコはギリシャ原産の葡萄品種で、イタリアのバジリカータ州やカンパーニャ州などのイタリア南部で栽培されています。このアリアニコから造られるDOCGワイン「タウラージ/Taurasi」のカリスマ的存在と呼ばれているのが、今回ご紹介する造り手「サルヴァトーレ・モレッティエーリ/Salvatore Molettieri」です。

タウラージの造り手としてはすでに本サイトでご紹介させていただいた、
マストロベラルディーノ/Mastroberardino

フェウディ・ディ・サン・グレゴリオ/Feudi Di San Gregorio
も素晴らしい造り手ですのでお勧めです。

クラシックで格の高い味わいのマストロベラルディーノ、モダンで洗練された味わいのフェウディ・ディ・サン・グレゴリオ、そしてクラシックな華やかさを持つサルヴァトーレ・モレッティエーリ、といった感じでしょうか。

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さて、このサルヴァトーレ・モレッティエーリが手掛けるタウラージ・ヴィーニャ・チンクエ・クエルチェ・リゼルヴァですが、葡萄の出来が良い年にだけ造られる貴重なワインです。

プラムやドライフルーツの気品ある華やかな香り、甘草やスパイス、珈琲のニュアンス。しばらく置くとコニャックのようなニュアンスも生まれます。味わいは、濃い色調からくる印象よりも美しく柔らかな果実味が感じられ、程よい落ち着きはありますが重苦しさを感じさせません。タンニンは豊富ですが滑らかで、果実の瑞々しさ、生命力すら感じさせる素晴らしい味わいです。余韻はとても長く、品格を伴った心地よさに身を任せたくなる素敵なワインです。

サルヴァトーレ・モレッティエーリ タウラージ・ヴィーニャ・チンクエ・クエルチェ・リゼルヴァ_2012_1
サルヴァトーレ・モレッティエーリ タウラージ・ヴィーニャ・チンクエ・クエルチェ・リゼルヴァ_2012_1
サルヴァトーレ・モレッティエーリ タウラージ・ヴィーニャ・チンクエ・クエルチェ・リゼルヴァ_2012_2
サルヴァトーレ・モレッティエーリ タウラージ・ヴィーニャ・チンクエ・クエルチェ・リゼルヴァ_2012_2

特徴的な身体意識は、センター(細径軸)、中丹田、太陽からのリバース、ウォール、ガイアのクオリティなど。

天性のクオリティを持つセンターは、細径軸が見事に通っています。特に下は深く、品格ある余韻の長さを生み出しています。このセンター、そしてその先の地芯の深さがこのワインの魅力のひとつです。

天から頭部へ広い範囲にわたり、天性のクオリティを持つ清々しいシャワーが降り注いでいます。テロワール、特に高い標高の影響が反映されています。

降り注ぐシャワーのような身体意識と重なるように、天性のクオリティを持つウォールが足下まで降りてきています。そのウォールとは反対方向へ上昇するように、熱性のクオリティを持つウォールが形成されています。この2つのウォールのモビリティ、そしてクオリティの差がクラシカルな華やかさを生み出しています。

中丹田は縦に長い形状で、三重構造になっています。そこへ、太陽からの太く強いリバースが入ってきており、畑の日当たりの良さを感じさせます。その中丹田の上部を抑えるように、天性のクオリティを持つ身体意識が左右下方から入ってきています。肩包面のように、熱性のエネルギーが上気するのを防ぎ、気品を保つ働きをしていますが、肩包面のように完全に上部を塞ぎ切っていないことで、立ち昇る華やかさも生み出しています。絶妙な構造ですよね笑

中丹田の両サイドには、ガイアのクオリティを持つ身体意識が形成されており、葡萄の育つ環境の素晴らしさを感じさせます。

下腹部には落ち着き創り出す身体意識が形成されかかっており、熟成とともに下丹田になっていくような印象です。その周囲には天性のクオリティを持つ身体意識が形成されています。今後下丹田が形成されたとしても、味わいが重くなりすぎないようにする効果があり、この辺りの構造も造り手の上手さを感じさせてくれます。

BA_サルヴァトーレ・モレッティエーリ タウラージ ヴィーニャ・チンクエ・クエルチェ リゼルヴァ
BA_サルヴァトーレ・モレッティエーリ タウラージ ヴィーニャ・チンクエ・クエルチェ リゼルヴァ

このように身体意識から観ると、中心となる古典的な深い品格がありつつも、華やかさ、落ち着き、そして強い中丹田から生まれる情熱を持っている素晴らしいバランス感を持つワインということが分かります。テロワールからの影響を味わいへエレガントに反映させており、造り手のワイン造りへの真摯な取り組みと人柄が伝わってくる素晴らしいワインです。

サルヴァトーレ・モレッティエーリ タウラージ・ヴィーニャ・チンクエ・クエルチェ・リゼルヴァ_2012_3
サルヴァトーレ・モレッティエーリ タウラージ・ヴィーニャ・チンクエ・クエルチェ・リゼルヴァ_2012_3

このワイン、高岡師範へ私が選んだワインを味わっていただく初めての会にオンリストした思い出深い一本です。その会は、白2本、赤2本というリストだったのですが、内訳は以下のような攻め過ぎたもので、若さを感じさせます笑
白はフランスのみ、赤はイタリアのみ、単品種のみ、初回なのにカベルネとメルローなしとか。。。ある意味凄い笑

———
■白ワイン
1.ドメーヌ フーリエ ブルゴーニュ ブラン/ Domaine Fourrier Bourgogne Blanc
シャルドネ100%

2. サヴニエール クロ ド ラ クーレ ド セラン/Savennieres Clos de la Coulee de Serant (Nicolas Joly)
シュナンブラン100%

■赤ワイン
3. サルヴァトーレ・モレッティエーリ タウラージ・ヴィーニャ・チンクエ・クエルチェ・リゼルヴァ/Salvatore Molettieri Taurasi Vigna Cinque Querce Riserva
アリアニコ100%

4. クルニ/KURNI(OASI DEGLI ANGELI)
モンテプルチアーノ100%
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4本とも本サイトでご紹介しております。この会の詳細は別の機会に発表出来ればと思っています。

このサルヴァトーレ・モレッティエーリの手掛けるワインはどれもお勧めですが、中でも
Irpinia Aglianico – Cinque Querce
イルピーニア アリアニコ チンクエ・クエルチェ
はコストパフォーマンスに優れた一本です。ぜひお試しください。

一般的な味わいなどの詳細は、インポーター資料より抜粋します。

■ サルヴァトーレ・モレッティエーリについて
敬意と共に「南のバローロ」と称賛される、カンパーニャ州DOCGの帝王格、タウラージの生産者。ナポリから西に約50kmの内陸で、人を拒絶するかのような急峻な山岳地帯、アヴェリーノ県に広がるタウラージDOCG。その中でも歴史的に最上と畏敬される2つの区画のうちの一つ、モンテマラーノの土壌が育むアリアニコが生産の中心。

火山性土壌と、石灰質土壌の混在する地域で、区画やブドウの樹齢の違いによる、値の張り方によって、ワインの性格は大きく変わる。サルヴァトーレ・モレッティエーリがこの地を取得したのは1983年。

生産する赤ワインは全て同区画(チンクエ・クエルチェ)のアリアニコ100%だが、樹齢の差によりタウラージ・リセルヴァからIGTイルピーニャ・アリアニコまでを区分する。

タウラージは、イタリア南部随一の高貴品種アリアニコの傑作であるが、高い酸と多量のフェノール類、エキス分を持ち、リリース直後は近寄りがたいほどの厳格さを持つ。しかし10年近くの熟成により、バラのドライフラワーなど、華麗で官能的なアロマと、深遠かつ長大な余韻という、古典的アリアニコの偉大な特性を見事に表現する。

■ 地区、村
アヴェッリーノ、モネマラーノ

■ワイナリー解説
モレッティエーリ家は、海抜 550mの高地にある7haの畑を、モンテマラーノに持っている。ここでブドウが完熟するのは11月に入ってからとされ、このためワインに、力強い威厳と濃密な味わいが生まれでる。

当ワイナリーが初めてワインを瓶詰めしたのは、1988 年のヴィンテッジであるが、創生途上にあったため、利益をすべて畑の植え替えに投じた。同じ理由から、1989、1990、1991 年には、以後のヴィンテッジに備えて樽を購入するため、全量ブドウのまま売り払ってしまった。かくして、次に瓶詰めしたヴィ ンテッジは、1992年になったのである。

素晴らしく度量の大きい人物、サルヴァトーレ・モレッティエーリは、比類ないタウラージを造ってきた。その偉容のほどは、ピエモンテやトスカーナでもっとも偉大なワインにもひけを取らない。

タウラージは、南イタリアが産する、唯一のまことに偉大な赤いワインである。その原料となるアリアニコ種のブドウは、もとはと言えばこの地方に植民市を建設した、古代ギリシア人が植えたものだった(アリアニコとは、ギリシアを意味する「ヘレニコ」という言葉が、イタリア語風に変化したもの)。

このブドウはまことに素晴らしい品種で、南部の気候に非常に適しているが、とりわけタウラージ・ア ペラシオンの微気候とは、相性がよい。タウラージは、ワイン産地が大いに欲しがっている DOCG 認定を受けた、南イタリア唯一のアペラシオンでもある。

アリアニコは高酸で、ポリフェノールとエキス分に富み、赤紫色を帯びた赤の色合いはとても深みがある。いわば優等生的な品種であって、ナポリの北部/東部/南部など、カンパーニャ州のいたるところに植えられている。

■ Salvatore Molettieri/サルヴァトーレ・モレッティエーリ
敬意と共に「南のバローロ」と称賛される、カンパーニャ州DOCGの帝王格、タウラージの生産者。ナポリから西に約50kmの内陸で、人を拒絶するかのような急峻な山岳地帯、アヴェリーノ県に広がるタウラージDOCG。そもそもタウラージは軽佻浮薄なワインどころではないし、サルヴァトーレは「モダンな味覚」になど、さらさら譲歩するつもりのない人物。かくして、彼のタウラージの生まれたときの姿は、赤紫系の青い色合いも濃くて、容赦のない強烈さをそなえてお り、ワインの爆弾ともいうべき趣はこれまでに味わったいかなる若いワインとも、ほとんど比べものにならない。

第一次アロマは常に控えめだが、第二、第三の香りを身につけるにつれ、複雑なブーケをまとい始める。ヴィンテッジから6~7年目に入る頃から、この記念碑的なワインはその深遠な相を呈しはじめ、四半世紀からそれ以上のあいだ、さらに向上し続けるばかりである。

「イルピーニア アリアニコ」、「タウラージ」、「タウラージ・リゼルヴァ」は、すべてアリアニコ100%からなり、同じ畑から生まれるものです。(ヴィーニャ チンクエ・クエルチェ)収穫の段階で、どのブドウがどのワインになるのかは決まっており、樹齢の高いブドウの実のみがタウラージになり、良年にはリゼルヴァも生産されます。

■ Taurasi Riserva – Vigna Cinque Querce
タウラージ・リゼルヴァ ヴィーニャ・チンクエ・クエルチェ
◎畑
品種:アリアニコ100%
植樹:1995年、1997年および2001 年
位置:標高550-600 m、南東向き
土壌:粘土石灰質

◎醸造
ステンレスタンクで発酵
バリックと大樽で60ヶ月熟成

◎備考
リゼルヴァはノーマルのタウラージを更に1年樽熟成させた、サルヴァトーレ・モレッティエーリの真骨頂。かといって、重苦しいワインではなく、これぞイタリアワインというべき、明るさと気兼ねのなさが、造り手とイタリアの懐の深さを思わせる。

■ Fiano di Avellino
フィアーノ・ディ・アヴェッリーノ
◎畑
品種:フィアーノ100%
植樹:2000年代
位置:標高500-550 m、南東
土壌:粘土石灰質

◎醸造
マセレーションなし
ステンレスタンクで醗酵
ステンレスタンクで12ヶ月熟成

◎備考
アピアヌムの区画に植えられるフィアーノ。光沢のあるイエロー。アロマティックで青リンゴや生のアーモンドが香る。新鮮な果実味をストレートに出しており、酸は高くレモンのようなシャープが特徴だが、抜栓後には美しく変化(調和)していく。

■ Greco di Tufo
グレコ・ディ・トゥーフォ
◎畑
品種:グレコ100%
植樹:2000年代
位置:標高550-600 m、南西
土壌:火山性粘土質

◎醸造
マセレーションなし
ステンレスタンクで醗酵
ステンレスタンクで12ヶ月熟成

◎備考
杏を思わせるグレコ種の香り。火山性土壌由来のややスモーキーなニュアンス。複雑で、味わいもしっかりとしているが、モレッティエーリは限りなくエレガントに仕上げる。

■Irpinia Aglianico – Cinque Querce
イルピーニア アリアニコ チンクエ・クエルチェ
◎畑
品種:アリアニコ100%
植樹:2000年
位置:標高500-600 m、南東
土壌:粘土石灰質

◎醸造
ステンレスタンクで醗酵
バリックと大樽で24ヶ月熟成

◎備考
透明感のあるルビー。チェリーのような可愛ら しさを持ちつつも深い果実香、豊富なタンニン、充実した酸を連想する、重層性ある香り。 香り通りのどっしり構えた味筋なのに非常に重心が高く、冷ややかさすらも感じる事ができるのは、標高500mを超える畑の環境のおかげか。

■ Taurasi – Vigna Cinque Querce
タウラージ ヴィーニャ・チンクエ・クエルチェ
◎畑
品種:アリアニコ100%
植樹:1997年
位置:標高550-600 m、南東向き
土壌:粘土石灰質

◎醸造
ステンレスタンクで醗酵
バリックと大樽で48ヶ月熟成

◎備考
熟成ポテンシャルの非常に高いワイン。威風
堂々と言った様子で、派手過ぎない樽香も、長期の樽熟成と瓶熟成により、リリース前にはブドウの香りと一体になっている。

※《》内はインポーター資料より
http://racines.co.jp/?winemaker=salvatore-molettieri

生産者の情報
https://www.salvatoremolettieri.com/en/

名称 サルヴァトーレ・モレッティエーリ タウラージ・ヴィーニャ・チンクエ・クエルチェ・リゼルヴァ
英字表記
Salvatore Molettieri Taurasi Vigna Cinque Querce Riserva
生産者 サルヴァトーレ・モレッティエーリ/Salvatore Molettieri
国・産地
イタリア・カンパーニャ
セパージュ【葡萄の品種】
アリアニコ100%
ビンテージ【葡萄の収穫年】 2012
タイプ【泡/白/ロゼ/赤など】
STポイント※1 89
クラス※2 スペシャルクラス
抜栓 2020/12
※1
本サイト責任者による評価。身体意識のレベルを中心に、香り・味わい・ポテンシャル・コストなどから算出。最大100ポイント。
※2
価格帯により分類
レギュラークラス3000円未満
ハイクラス6000円未満
スペシャルクラス1万円未満
プレミアムクラス1万円以上
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