マルティルデ マルヴァジア デディカ /Martilde Malvasia Dedica 〜おすすめワインリスト〜

マルティルデ マルヴァジア デディカ_2019

今回おすすめするワインはこちら。

近年注目されつつある白でも赤でもロゼでもない「オレンジワイン」の中でもバランスの良い味わいの一本。造り手は元ミラノのIBMという経歴です。

オレンジワインとは、オレンジから造られるワインではなく、白葡萄から赤ワインと同じ製法によって造られるワインのことです。その色がオレンジがかっていることからそう呼ばれています。ちょうどロゼワインと対極の製法となっています。※

※単純化した各ワインの醸造方法
■赤ワイン
赤葡萄を使用し、果皮と果汁を一緒に発酵させます。

■ロゼワイン
赤葡萄を使用し、果皮や種子を取り除いて果汁のみで発酵させます(他にも製法あり)。

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■白ワイン
白葡萄を使用し、果皮や種子を取り除いて果汁のみで発酵させます。

■オレンジワイン
白葡萄を使用し、果皮と果汁を一緒に発酵させます。

オレンジワインの多くは、はっきり言ってストラクチャが弱く味わいもボヤけており、表面的な味わいは面白いものもありますが、クセがあるのであまり好んで飲みたくなるようなものではありません。ロゼワインもストラクチャの弱い傾向がありますが、ロゼワインの方が洗練された造りのものが多い印象です。

そのようなオレンジワインが多い中、このワイン「デディカ」は、好みの分かれる苦味はあるものの、ストラクチャがしっかりとしており、全体としてバランスが取れています。特に熟成が進むと苦味が解れ深みが増し、素晴らしい味わいとなっていきます。

マルヴァジア種という葡萄から造られるこのワインは、有機栽培を採用し収穫は全て手詰み。農薬は一切使用していません。

ワイン名になっている、ラベルに描かれた生活を共にする黒猫「デディカ」も可愛いですよね。

マルティルデ マルヴァジア デディカ_2019_1
マルティルデ マルヴァジア デディカ_2019_1

 

マルティルデ マルヴァジア デディカ_2019_2
マルティルデ マルヴァジア デディカ_2019_2

 

マルティルデ マルヴァジア デディカ_2019_3
マルティルデ マルヴァジア デディカ_2019_3

アプリコットなどの柔らかな黄色系果実の香り、オレンジピール、スパイス、生姜のニュアンス。味わいは、ほどい良い酸味があり、その周りを優しく熟した果実味と滑らなミネラルが包んでいます。複雑さの中に旨味が感じられ、心地よい渋味や苦味とともに余韻へと続きます。飲んでいて感じる負担が少なく、五臓六腑へ染み渡る薬草のような印象があります。細胞が癒やされ、エネルギーが回復するように感じられる素敵なワインです。

特徴的な身体意識は、センター(細径軸・中径軸)、上空からの天性のクオリティの流れ、サイド・センター(第3側軸)、中丹田、心田・心田流、ガイアのクオリティなど。

天性のクオリティを持つセンターは、細径軸が下腹部まで、中径軸は天地に通っています。複雑な味わいを持つこのワインを上手くバランスを取ってまとめあげる働きをしています。

後方上空から斜め前方に向かって風のように降りてくる天性のクオリティを持つ身体意識が形成されており、テロワールからの影響を感じさせます。

中丹田は二重構造になっており、果実味を柔らかく優しく感じさせています。また、中丹田へ向かって、地下から熱性のクオリティを持つ身体意識とガイアのクオリティを持つ身体意識が湧き上がるようにゆったりと導入されています。味わいへ温泉のような癒される印象を与えています。

両脇に形成された心田・心田流は、熱性のクオリティのものとガイアのクオリティのものが形成されており、中丹田と併せて果実味の印象を柔らかくさせ、味わいに複雑さを与えています。

体幹部の両サイドに沿うように、サイド・センターが形成されています。しっかりとしたクオリティを持ち、味わいへ赤ワインのような骨格を与えています。クオリティが少し硬めですが、熟成によりとき解れていくことが予測される身体意識です。

口の高さから胸にかけて降りていく身体意識が形成されています。余韻の苦味と関係しており、好みの分かれる味わいとなってしまっています。サイド・センター同様熟成させた方がとき解れて飲みやすくなります。

BA_マルティルデ マルヴァジア デディカ
BA_マルティルデ マルヴァジア デディカ

このように身体意識から観ると、様々なクオリティを持っていますが、全体としてそれらが上手くまとまっており、造り手の腕の良さを感じさせてくれます。複雑さの中に癒されるようなクオリティがあり、表面的な味わい以上にまた飲みたくなってしまう魅力があります。前述したように好みは分かれますが、自然の生命力を上手く活かした個性的な一本ですので、興味を持たれた方はぜひ味わうことをお勧めします。

この造り手の他のワインの中では、
オルトレポ・パヴェーゼ バルベーラ/Oltrepo Pavese Barbera
がクセがなく綺麗な味わいでお勧めです。

マルティルデ オルトレポ・パヴェーゼ バルベーラ
マルティルデ オルトレポ・パヴェーゼ バルベーラ

一般的な味わいなどの詳細は、インポーター資料より抜粋します。

■土地、葡萄、家族への愛情が育むナチュラルワイン

「マルティルデ」は、ミラノから南に約60km、ピアチェンツァに程近いロンバルディア州南端、ロヴェスカーラの標高200mの小高い丘の頂に処を構えています。ピエモンテ、リグーリア、エミリア・ロマーニャと州境を接するこの地域はオルトレポ・パヴェーゼの生産地域で、古い文書にこの地で西暦1100年頃からぶどう栽培とワイン造りが行われていたとの記録が残っています。
「マルティルデ」はこの地に17ヘクタールの地所を所有し、そのうち15ヘクタールに土着品種のクロアティーナを始めバルベーラ、マルヴァジアなど様々なぶどうが植えられています。ミラノのIBMに勤め、ワインとは全く無縁の仕事をしていたレイモンドとアントネッラのロンバルディ夫妻がロヴェスカーラの美しい風土と古いぶどう畑が広がるマルティルデの地所に強く惹かれ、ミラノからこの地に移り住んだのは今から30年ほど前。ワイン造りに関する知識も経験も皆無だった2人は栽培と醸造について一から学び、1991年にファースト・ヴィンテージがリリースされました。スタート当初レイモンドはIBMでの仕事を続けており、平日はロヴェスカーラとミラノを往復する生活を1997年まで続けました。

■畑
彼らはぶどうの栽培には当初から有機農法を取り入れ、さらに ロンバルディアを中心に活躍する腕利きのエノロゴ、ジュゼッペ・ザッティをパートナーに迎え、現在では素晴らしいナチュラル・ワインの造り手として確固たる地位を築いています。

マルティルデの畑はいずれも古くからある畑で、一部の畑には樹齢数十年の古樹が残っていますが、彼らは樹勢の落ちた古樹は植え替えを進めており、植え替えの済んだ畑では樹齢3~14年の樹が1ヘクタール当たり5000本の密度で植えられています。 樹は全てギュイヨに仕立てられ、剪定によって果実は1本当たり10房以下に抑えられます。

土壌は粘土質が主体で少量の石灰質が交じり、果実味豊かな赤やはつらつとしたミネラル感を持った白ワインを産み出します。土壌の構成は畑ごとに微妙に異なり、ぶどうの味わいに変化をもたらします。植物の適度な競合と低収量によって土壌の安定と肥沃さを維持するため、1993年以降畑の下草を定期的に刈り込む作業を行っています。

また畑への施肥はそれぞれの畑の状態、すなわち土壌の養分構成や前年の収穫量や作柄に基づき、堆肥などの有機肥料が必要最低限施されます。
病害への対策も同様に制限され、可能な限り好ましい気象条件の時に天然由来の環境への影響の少ない薬剤を必要最低限使用します。農薬や合成除草剤は一切用いません。

■葡萄
彼らのぶどうの中で最も重要なものは、黒ぶどうではクロアティーナです。「ボナルダ・ディ・ロヴェスカーラ」とも呼ばれるこのぶどうは古くから栽培され、その卓越した品質には定評があります。彼らもこのぶどうには特別な思い入れがあります。また最近では、適度な酸を持ち熟成に向いたバルベーラにも力を入れています。
一方白ぶどうはマルヴァジアがメインです。1993年、彼らは古い畑に初めてマルヴァジア・ディ・カンディアのクローンを植えました。現在、これは彼らの最も重要なぶどうの一つになっています。このぶどうからは2つの異なるタイプのワイン – フレッシュなタイプと、約6ヶ月のマセレーションを行ったいわゆる「オレンジ・ワイン」 – が造られます。
ぶどうはすべて自社栽培のもののみを使用し、買いぶどうは一切使用しません。

収穫が近づくと、彼らは頭をからっぽにして畑の隅々まで歩き回り、ぶどうの風味(甘味、渋味、柔らかさなど)を徹底的にチェックします。この食味による確認と並行して糖度、酸度、phなどの分析も行われ、最適と判断された時点で手早く収穫が行われます。これらの作業は秋の気候の変わり目までに終わらせなければならないため、常に時間との戦いとなります。ぶどうは全て手摘みによる収穫後直ちにセラーへと運ばれ、圧搾が行われます。

発酵は赤も白も全てステンレスタンクで行います。
発酵を安定させるために発酵の前後でSO2を加える生産者が多いのですが、彼らは果汁の状態が良ければ発酵の前にSO2を加えません。発酵終了後に法律で認められた量よりはるかに少ない量を添加するだけです。そのため彼らのワインはSO2の含有量が低く、「飲んでも頭が痛くならないワイン」は彼らの自慢です。

発酵後白ワインはそのまま瓶詰めまでタンクで熟成させます。
赤ワインはマロラクティック発酵を行い、熟成のために樽へと移されます。
彼らはワインによって2500リットルの大樽と225リットルのバリックを使い分けています。バリックで熟成させたものにはバニラやコーヒー、スパイスのフレーバーが備わります。赤ワインは瓶詰めの前に卵白とゼラチンで清澄を行います。

■家族
彼らのワインにはすべて彼らの家族 – 一緒に暮らす犬、猫、馬たちの名前が付けられ、アントネッラによって描かれた可愛らしいラベルが貼られ、ワインを味わう人々を和ませます。

有機ぶどうから造られたワインはいずれも果実本来の風味にあふれ、飲む人に強い印象を与えます。
ロヴェスカーラの地、そこから産まれるぶどう、そして家族たちへ限りない愛情をそそぐアントネッラとレイモンドの想いが詰まったマルティルデのワインを是非味わって下さい。

■ マルヴァジア “デディカ”
マルヴァジアから造られるオレンジワイン。ラベルには満月をバックにたたずむマルティルデの一員、黒のオリエンタル・ショートヘアーの「デディカ」(「献身」dedicationから採られた名前)と、発酵を終えたばかりのこのワインが発するアロマから連想された黄色いバラが描かれています。

品種:マルヴァジア100%
色:オレンジ
相性の良い料理:
サラミや程よく熟成したチーズ、魚介のカルパッチョなどと良い相性を見せます。やや高めの温度でお楽しみ下さい。

醸造・熟成方法:
ぶどうは収穫後赤ワインと同じ方法で醸造します。すなわちプレスした後除梗し、果皮は残したまま発酵させます。そのまま果皮は11月初めのハロウィンの頃まで残されアロマや風味成分をじっくり抽出させます。果皮が取り除かれた後ワインはタンクでしばらく落ち着かせた後瓶詰めされます。

テイスティングコメント
ワインは濃いゴールドの色合いをたたえ、マルヴァジア特有のフルーティなアロマ、オレンジピール、アプリコット、ジンジャーなどのスパイスのニュアンス。果皮からの豊かなタンニンを持ち、骨格のしっかりした心地よい味わいです。

■ IGT マルヴァジア “ピウメ”
マルヴァジアならではの華やかなアロマを存分に楽しめる辛口ワイン

品種:マルヴァジア100%
色:白
相性の良い料理:
山羊のチーズや生の魚介を使ったカルパッチョやサラダ、エスニック料理など。

畑・栽培方法:
自社畑の中でもとりわけ古い区画(拓かれて50年以上)を含む畑のマルヴァジア(マルヴァジアの中でもアロマの強いマルヴァジア・ディ・カンディア)から造られます。

醸造・熟成方法:
ぶどうは手摘みで収穫後房ごとプレスされ、果汁は12時間静置します。その後不純物をろ過してタンクに移し、低温でじっくり発酵させます。発酵後軽くろ過し、タンクで約6ヶ月熟成の後瓶詰めします。SO2は最小限に留め自然なアロマを損なわないようにしています。

テイスティングコメント
ワインは干し草のような明るいイエローに輝き、マスカットを思わせる華やかなアロマが立ち上ります。口当たりはドライで、ぶどう本来の味わいとフレッシュな酸が口の中に広がります。 2019ヴィンテージから、ラベルには新たに家族の一員となったシャム猫が描かれています。

■ オルトレポ・パヴェーゼ バルベーラ
濃厚な果実味が広がる、やさしい飲み心地

品種:バルベーラ100%
色:赤
相性の良い料理:
サラミや色々な肉料理。

畑・栽培方法:
畑は粘土質主体で少量の石灰質が混じる土壌、平均樹齢15年前後、植栽密度は1ヘクタール当たり5000本。

醸造・熟成方法:
ぶどうは手摘みによる収穫後プレス、除梗され、果皮と共にステンレスタンクで発酵させます。発酵は2~3週間かけてじっくりと行い、果皮の色素やタンニンを十分抽出します。発酵終了後ワインはなるべく空気に触れない様、別のタンクに一杯に移され、何度かオリ引きを繰り返しながら翌年春まで熟成させます。フレッシュなぶどうの風味を生かす為、あえて樽は用いません。

テイスティングコメント
ワインは深い紫色に染まり、ラズベリーなど赤い果実やスパイスなどの複雑な香りが立ち上ります。柔らかな口当たりと共に豊かな果実の風味とおだやかなタンニンが口の中に広がり、フィニッシュへと続きます。程よい酸味と濃厚な果実のエキス感、それでいて優しい飲み心地のワインです。

■ オルトレポ・パヴェーゼ ボナルダ
このぶどうならではの力強いタンニンが印象的なワイン

品種: ボナルダ100%
色:赤
相性の良い料理:
グリルしたお肉やジビエ料理

畑・栽培方法:
畑は粘土質主体で少量の石灰質が混じる土壌、平均樹齢15年前後、植栽密度は1ヘクタール当たり5000本。

醸造・熟成方法:
手摘収穫後プレス、除梗、果皮と共にステンレスタンクで2~3週間発酵。その後空気に触れない様に別のタンクに移され、オリ引きを繰り返し翌年春まで熟成。ボナルダ特有の個性と風味を生かす為、樽は用いません。春の終わりに瓶詰め、半地下のセラーで瓶のまま熟成。

テイスティングコメント
ワインは深いルビー色をたたえ、カシスやブラックベリーなど小さな果実の心地良い香りが感じられます。 柔らかな口当たりに続いてこの品種の特徴ともいえる力強いタンニンが口の中に広がり、強い収斂性を感じます。程よい酸味と濃厚な果実味と共に長い余韻へと続きます。

■ オルトレポ・パヴェーゼ・ボナルダ “ザッフォ”
良作年のボナルダを長期間樽熟成させた、豊潤な味わい

品種: ボナルダ100%
色:赤

畑・栽培方法:
粘土質土壌を持つマルティルデの最良の区画の畑

醸造・熟成方法:
良作年のみ造られるワイン。豊かな陽射しの下完熟した有機栽培のボナルダ(クロアティーナ)を野生酵母で発酵、フレンチオークの大樽(25ヘクトリットル)で2年以上じっくり熟成させました。

テイスティングコメント
ワインは深いガーネット色をたたえ、香りは最初は閉じているものの開いてくるとワイルドベリーなど小粒の果実やオークの凝縮した香りが立ち上ります。ボナルダが本来持つ強烈なタンニンは2年以上の樽熟成によって和らげられ、濃厚な果実の風味とやわらかな酸味が口の中に広がり、長い余韻へと続きます。やさしさと力強さを兼ね備えたワインです。

■ IGT クロアティーナ “イル・ジガンテ”
最高の状態に熟したぶどうが収穫出来た年しか造られない特別なワイン

品種: クロアティーナ(ボナルダ)100%
色:赤
相性の良い料理:
サラミ、生ハム、ゴルゴンゾーラ、チョコレートケーキ

畑・栽培方法:
マルティルデの畑で最も標高が高く、最高の区画である畑「ズッカレロ」。粘土質主体で少量の石灰質が混じる土壌。

醸造・熟成方法:
記録的な暑さの夏を経て非常に糖度の上がったクロアティーナを9月下旬に収穫、豊かな芳香とほのかな甘さを得るために1か月以上マセラシオン。天然酵母を用いて発酵。果皮を取り除いた後ワインを密閉タンクに移し、翌年春まで熟成。

テイスティングコメント
ワインは黒に近い深い赤紫色をたたえ、レーズンやドライプラム、熟した赤い果実、スパイスなどの豊潤な香りが漂います。チョコレートのようなやわらかな甘味が強いタンニンを和らげ、口当たりはソフトで心地よく、高いアルコール分にも関わらずフルーティで飲みやすいワインです。

※《》内はインポーター資料より
http://www.apurevu.jp/winery_intro/martilde/

生産者の情報
https://www.martilde.it/en/

名称 マルティルデ マルヴァジア デディカ
英字表記
Martilde Malvasia Dedica
生産者 マルティルデ/Martilde
国・産地
イタリア・ロンバルディア・IGTプロヴィンチャ ディ パヴィア
セパージュ【葡萄の品種】
マルヴァジア100%
ビンテージ【葡萄の収穫年】 2019
タイプ【泡/白/ロゼ/赤など】 オレンジ
STポイント※1 85
クラス※2 ハイクラス
抜栓 2020/01
※1
本サイト責任者による評価。身体意識のレベルを中心に、香り・味わい・ポテンシャル・コストなどから算出。最大100ポイント。
 
※2
価格帯により分類
レギュラークラス3000円未満
ハイクラス6000円未満
スペシャルクラス1万円未満
プレミアムクラス1万円以上

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