今回番外編4としておすすめするのはこちら。
フランスのブルターニュ地方で5種類のリンゴから造られるハイレベルなシードル。アルコール度は5.5%と、ワインと比べ低めで飲みやすく、飲んだ時の満足度も高い素晴らしいシードルです。
シードルとはリンゴから造られる醸造酒のことで、スパークリングワインのような発泡性のものが多く、フランスでは主にブルターニュ地方とノルマンディー地方で造られています。また、ノルマンディー地方ではリンゴから造られる蒸留酒「カルヴァドス/calvados」も造られています。カルヴァドスも美味しいですよね。
今回ご紹介させていただく造り手「フランソワ・セーディック/François Saedick」が造るシードルですが、数あるシードルの中でも味わいのバランスに優れ、コストパフォーマンスの高い一本です。
シードルはワインと比べると味わいのストラクチャや複雑さ、パワーの弱いものが多いのですが、このシードルは飲みやすさの中にも豊かな複雑さと構造があり、満足度の高い味わいとなっています。
よく熟した柔らかなリンゴの香り、ふわっとしたクリーミーなニュアンス。味わいは、香りの印象通りのクリーミーさがあり、酸と渋味から来るストラクチャが心地よくスッキリとしています。シードルにありがちなダレてまとわりつくような甘味はありません。後味もキレがよく適度な爽快感があり、空腹感が生まれ、料理との相性もよい一本です。
特徴的な身体意識は、センター(細径軸)、中丹田、温球、心田・心田流、サイド・センター(第2側軸)、ウォールなど。
天性のクオリティを持つセンターは、細径軸が薄っすらと通っており、全体としての味わいのバランスを取っています。
頭部と顔をかすめるように、天性のクオリティを持つ身体意識が天から降りてきています。頭部へ2本直線的な身体意識、そしてそれよりも低い位置へ斜め上方からの身体意識、さらに背中の裏側へ入ってくる身体意識、というように複数の身体意識の流れがあり、味わいへスッキリとした清涼感と、甘くなりすぎないように洗い流されるようなキレを生み出しています。
天からサイド・センターが第2側軸の位置に通っており、股関節辺りの位置から横へウォールのように広がっていきます。天性のクオリティを持つスケールの大きな身体意識であり、体幹部から身体外にかけて形成された薄っすらとしたウォールと共に、ワインへ格となる構造を与えています。
中丹田は二重構造になっており、フワッとしたクオリティを持っています。その両サイドには温球が形成されており、味わいへ柔らかさと満足感を生み出しています。
両脇には天性のクオリティを持つ心田・心田流が形成されており、スッキリとした余韻を生み出しています。
下丹田の位置には天性のクオリティを持つ隙間のような身体意識があり、特有の空腹感と料理と合わせたくなる欲求を生み出しています。この部分の身体意識を埋めるような料理と合わせると大変満足度が高まります。
このように身体意識から観ると、バランスの良さとそれを崩さない程よい個性が感じられます。構造が弱くスケールの小さくなりがちなシードルですが、そうならないような身体意識が複数形成されており、分かりやすい美味しさと満足感がありつつもスッキリとした大きなスケール感を持っています。料理と合わせるための隙間もあり、アルコール度もワインより低いので、普段飲み慣れていない方へもお勧めの一本です。
一般的な味わいなどの詳細は、インポーター資料より抜粋します。
《「Bright&Fresh」
輝きと、フレッシュさが織りなす、地域一番蔵
美味しいシードルを探せ!フランス中探し回りました(ウソです)。
でもかなりリサーチいたしました。そこで浮かび上がってきたのがこの蔵元。
1950年にフランソワ・セーディックにより設立。畑は約20ヘクタール。セーディックのシードルは、ブルターニュ地方の中でも最高のシードル生産地区である、フェナン地区産。果樹園は、海から4km以内の丘陵地帯。南/南西向き。海からの風。シスト土壌の上に、浅い表土は数十センチしかないので水はけバツグン。「セーディック」は、地元の誰に聞いても、地域一番蔵として真っ先に名前が挙がる、銘醸蔵。プロの支持も当然厚い。
甘い、辛い、苦いなどの様々な味わいを持つリンゴを、30種類植えている。近年開発されたリンゴから、古代の品種まで様々だ。
C’hwero briz, C’huero ru perlay, Trojen hir, Jobic, Kerchen, C’huero braw, C’hwero ru, C’hureo gwen, Prat yeod, Dous moen, Belein, Guilevic, Kermerien, Dous coet, Person, Stang ru, Peau de chien, Locard vert, Doux normand, Plomelin, Médaille argent, Jeanne renard, Marie ménard, Avrolles, Rouget de dol, Bedan, Bouteille vihan, Bouteille vraz, Petit jaune, Jurellaなどの多彩な品種。平均樹齢は40年。
例えるなら、地元で愛される行きつけの中華料理屋さん。いつものラーメンに餃子。レバニラ炒めに、シードルいっちょう!
安くて美味しい、いつものおススメ。しかも高品質&栄養満点!気取りも必要なし。濃い麦わら色。甘酸っぱく、柔らかな泡立ち。完熟したリンゴの芳香。少しのクリーミーさ。後味はスッと切れて爽快さを残す。この切れ味の潔さが最大の特徴です。
程よい酸味と渋みが、口中を引き締める。誰もがファンになる、いー感じのシードルです。土壌の表面は自生の草花であり、農薬や除草剤は使用されていない。リンゴ樹の健康管理などは、有機規制により認可されている。収穫は9月の終わりから行われ、12月上旬に終了。豊富な昔ながらのノウハウと、現代の手法を織り交ぜた独自の製造工程。
■Cidre Pays de Fouesnant Brut
750ml 5.5%
シードル ペイ・ド・フェナン ブリュット
<リンゴ品種>
Prat-yeod, Dous Moen, Locard, Petit Jaune, Dous Coët, Rouget de Dol
海が近い石灰質土壌。10月と11月の2回収穫。6~8か月の発酵期間。糖分とタンニンが豊富で、苦みの強いリンゴ、甘くピリッとした味わいのリンゴができる。「活気と新鮮さ」が特徴。常に砂糖を添加することなく、さっぱりとした後味は、キレが良く爽快。程よい渋みと酸味が、口中を引き締めてくれる。のどの渇きをいやし、様々な料理に合う。
アペリティフ、カマンベール、リバロ、魚、白身の肉》
※《》内はインポーター資料より
https://www.hasumi-wine.co.jp/winery/1689.html
生産者の情報
https://www.hasumi-wine.co.jp/winery/1689.html
名称 | フランソワ・セーディック シードル ペイ・ド・フェナン ブリュット |
英字表記 | François Saedick Cidre Pays de Fouesnant Brut |
生産者 | フランソワ・セーディック/François Saedick |
国・産地 | フランス・ブルターニュ |
セパージュ【品種】 | リンゴ品種[Prat-yeod, Dous Moen, Locard, Petit Jaune, Dous Coët, Rouget de Dol] |
ビンテージ【収穫年】 | NV |
タイプ【泡/白/ロゼ/赤など】 | 泡(白) |
STポイント※1 | 85 |
クラス※2 | レギュラークラス |
抜栓 | 2020/09 |