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「ウニコ/UNICO」と並ぶスペイン最高峰ワイン「ピングス/Pingus」のセカンドワイン。味わいのスケールの大きさが特徴です。
「ロバート・パーカー/Robert McDowell Parker Jr」が創刊したワイン専門誌「ワイン アドヴォケイト/Wine Advocate」において、「ピングス/Pingus」の1995年のファーストビンテージが98ポイントという高評価を受けています。初めてリリースしたものがこれほどの評価を受けていることからも、造り手である「ピーター・シセック/Peter Sisseck」のレベルの高さがうかがえます。
ワイン界の生きる伝説と言われるブルゴーニュの造り手「ルロワ/LEROY」のワインの美味しさに感銘を受け、その影響から2003年にはビオデナミ(生体力学農法)へ完全移行、2004年には「ワイン アドヴォケイト/Wine Advocate」において100ポイントというパーフェクトの評価を受けています。この2004年は、今回ご紹介させていただくセカンドワイン「フロール・デ・ピングス/Flor de Pingus」ですら97ポイントという圧倒的な高評価を受けています。
華やかで広がりのあるプラムなどの赤系果実の香り、カシスなどの黒系果実の香り、バラ、スパイス、僅かにインクのニュアンス。味わいは、凝縮感のある豊かな果実味、エレガントな酸と滑らかで細やかなタンニンが感じられ、品格のある長い余韻へと続きます。水平方向へゆったりと広がるスケール感、品格と力強さのバランスが絶妙な素晴らしいワインです。
特徴的な身体意識は、センター(細径軸・中径軸・大径軸)、上丹田、中丹田、下丹田、サイド・センター(第3側軸)、肩包面、心田・心田流、転子など。
天性のクオリティを持つセンターは、細径軸がはっきりと通っています。また、中径軸・大径軸も薄っすらと通っています。味わいにスケールの大きさを作り出しています。
上丹田、中丹田、下丹田が形成されています。上丹田は美しい球体の形状であり、その美しさから生まれる品格が味わいへも影響しています。
三重構造の中丹田と、その周囲の上昇するモビリティを持つ身体意識により、味わいの凝縮した果実味、ボリューム感、満足感を生み出しています。
下丹田は二重構造となっており、そこへ天性のクオリティを持つ身体意識が、斜め上方から降りてきています。この身体意識は、ワインを抜栓して数日置くと、ロート軸に変化していきます。
しっかりとしたクオリティを持つサイド・センター(第3側軸)が形成されています。ワインにストラクチャを与えており、ポテンシャルを感じさせ、熟成とともに変化していく可能性があります。身体の横から見た時に、センターと重なるように第3軸の位置に通っていることも特筆すべき点です。
天性のクオリティを持つ肩包面は、かなり規模が大きくはっきりとしており、ワインの味わいに水平方向に展開する雄大なスケール感を生み出しています。このワインで最も目立つ身体意識です。造り手である「ピーター・シセック/Peter Sisseck」の身体意識が反映されたものだと思います。
天性のクオリティを持つ心田・心田流が両脇に形成されています。また、天性のクオリティを持つ転子も形成されており、味わいに品格を与えています。
このように身体意識から観ると、センター三層軸(細径軸・中径軸・大径軸)と三丹田(上丹田・中丹田・下丹田)という王道の身体意識が揃っており、そこへ肩包面と2種類のクオリティの異なるモビリティが加わることで、味わいに個性を生み出しています。品格とパワーを両立し、肩包面から生まれるスケールの大きさが感じられる、隙のなさとでも表現されるようなバランスのよい味わいのワインですので、ぜひ飲んでみてください。
テイスティングした2013年は、リベラ・デル・ドゥエロの葡萄栽培はやや難しい年だったようですが、それでもここまでの味わいと身体意識を作り上げる安定感も素晴らしいと思います。
同じ造り手のワインとしては、スペイン最高峰のワインである、
ピングス/Pingus
と、
地元ブドウ栽培者との協力により生まれた、コストパフォーマンスの高い
プシー/Psi
がお勧めです。
一般的な味わいなどの詳細は、インポーター資料より抜粋します。
《デンマークで生まれたピーター・シセックはボルドーやカリフォルニアの著名な生産者の元でワイン作りを学んだ後、1990年からスペインのリベラ・デル・ドゥエロにあるアシエンダ・モナステリオで技術指導者を務めました。その間、気候の変化に富み乾燥した土地に魅了され、ピーターは高い品質のワインを作るポテンシャルがリベラ・デル・ドゥエロにはあるという信念を強めていきました。そしてついに、1995年にこの地に「ドミニオ・デ・ピングス」を設立したのです。
この地に残されている素晴らしいティンタ・デル・パイス種(テンプラニーリョ種の地元での呼称)の古木による完璧なテロワールを見つけることに対する彼の情熱が実を結び、ファーストヴィンテージである1995年がリリースされると、「ピングス」はスペインワインで初めて世界のトップに肩を並べるほどの存在になりました。2000年からビオディナミを導入し、2003年には完全に移行。その驚くべき凝縮感、バランス感覚、深遠な余韻の長さには、世界中のワインマニアが舌を巻いています。
■ピングス/Pingus
セパージュはティンタ・デル・パイス100%(テンプラニーリョの現地名)。4.5ヘクタールの畑のうち、ピングスには、バロッソと呼ばれる石灰岩の母岩の上に礫と砂が多い土壌と、サン・クリストバルと呼ばれる南西向きの粘土の多い斜面にある古木のブドウが使われ、ヘクタールあたりの収量はわずか11ヘクトリットルほどです。収穫されたブドウは2000リットルのフードル(木の大樽)でアルコール発酵が行われ、その後フレンチオークの新樽でマロラクティック発酵が行われた後、20~22ヵ月熟成されます。
■フロール・デ・ピングス/Flor de Pingus
セパージュはティンタ・デル・パイス100%(テンプラニーリョの現地名)。16の異なる区画のブドウによるワインがブレンドされており、これによりフロール・デ・ピングス特有の個性を形作っています。ヘクタールあたりの収量は19ヘクトリットル。ブドウは収穫された区画ごとに4000リットルのステンレスタンクでアルコール発酵が行われ、そこで出来たワインはフレンチオーク樽に移されマロラクティック発酵の後、16~18ヵ月熟成されます。フロール・デ・ピングスの熟成には新樽を50%使用し、残りの50%は1年使用した樽を使用します。
■プシー/Psi
ギリシア語アルファベットにおける23 番目の文字ある「Ψ(PSIプシー)」。
このワインはピーター・シセックが1990年にリベラ・デル・ドゥエロに来てから持ち続けていた強い考えから生まれました。
彼はリベラ・デル・ドゥエロの古い畑には計り知れないポテンシャルがあるにも関わらず、地元農業の技術が乏しいためにその潜在性が生かされていないと常日頃感じていました。ブドウ栽培者たちは量を生産することを重んじ、品質の高いブドウを生産することが軽視されていたのです。また古木のブドウ樹が減少しつつある(当時たった4000株しか残っていなかった)状況を憂慮し、それらを保護する目的で2006年にピーターはプロジェクトを立ち上げ、地元のブドウ栽培者との協力による第三のワイン、「PSI(プシー)」を作ることを決心しました。
ピーターとジェネラル・マネージャーのパブロ・ルビオは、地元生産者に有機農法やビオディナミ農法の知識を与えるだけでなく、質の改善が認められたブドウには、今まで支払われていたより高い金額を出してそれを買い取るなどして農家のモチベーションと意識を高めてきました。
標高830mから920mの様々な石灰分を含む粘土質土壌と砂質土壌の斜面に畑がある、樹齢30年以上の古木からすべて手摘みで収穫されます。品種は88%のティンタ・デル・パイスに12%のガルナッチャがブレンドされています。セメントタンクでアルコール発酵が行われた後、ピングスやフロール・デ・ピングスの熟成に使用された古樽、フードル(木の大樽)、セメントタンクの中でそれぞれ17ヵ月間熟成されます。》
※《》内はインポーター資料より
https://www.jisys.co.jp/item/wine/49.html
生産者の情報
https://www.jisys.co.jp/item/wine/49.html
名称 | フロール・デ・ピングス |
英字表記 |
Flor de Pingus
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生産者 | ドミニオ・デ・ピングス/Dominio de Pingus(ピーター・シセック/Peter Sisseck) |
国・産地 |
スペイン・リベラ デル ドゥエロ
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セパージュ【葡萄の品種】 |
ティンタ・デル・パイス(テンプラニーリョ)100%
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ビンテージ【葡萄の収穫年】 | 2013 |
タイプ【泡/白/ロゼ/赤など】 | 赤 |
STポイント※1 | 93 |
クラス※2 | スペシャルクラス |
抜栓 | 2020/08 |