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イタリア・ウンブリア州で造られるポテンシャルの高い一本。30-35年間熟成可能であり、イタリアのトップワイン・ガイド5誌の評価を総合的にまとめたランキング「イタリア赤ワインTOP100」において、2位に輝いた実績を持つワインです。
購入してすぐに美味しく飲めるように、地下蔵で10年程度熟成させ、理想の状態で飲み頃を迎えてから市場へリリースされます。イタリアはもちろん、世界でも珍しい対応です。このように、ルンガロッティ社の特徴は、「長い時間をかけたワインづくり」です。
ラベルの絵は、ペルージャにある噴水に彫られた古代のぶどう収獲場面です。この噴水は13世紀に作られ、イタリア国内で最も美しいと噴水と言われています。
現在の造り手であるキアラ・ルンガロッティは、2014年に専門誌のイタリア女性醸造家トップ10に選ばれています。父親であるジョルジュ・ルンガロッティは、DOCGの1つトルジャーノ・ロッソ・リゼルヴァをDOCから格上げし、ウンブリアを代表するワインにまで引き上げた功労者です。先代のジョルジオは地域振興のため、1974年にワイン博物館を設立しています。ちなみに、この博物館の近くには、ルンガロッティ社が経営する五つ星ホテル「ル・トレ・ヴァセーレ」があります。
紀元前からの要塞の街、トルジャーノの地名の由来は、見張りの塔、トーレ・ディ・ジャーノから来ています。
トルジャーノ各地に点在する畑は延べ230haあり、サステイナブル農法(持続可能型農法)を導入。極力化学肥料を使用せず、除草剤は一切使用しない、生態系とのバランスを維持した農法を実践しています。畑の5カ所に気象観測装置を取り付け、分析もしています。また、冬期剪定で出された枝を集めて発電、ワイナリーで消費するエネルギー使用量の70%をバイオマスで補っています。
海抜300mにあるモンティッキオの畑から、通常の半分程度の低収量で収穫された葡萄を使用。ブルゴーニュ・ワインのような洗練された味わいを実現するため、樽熟成をある程度行った後、さらに瓶熟成を十分に行います。
造り手の哲学は「maintaining, continuing,expanding」。伝統を重んじ、継続することで情熱が湧き、発展していくとのこと。
チェリーなどの赤系果実の香り、ブルーベリーなどの黒系果実の香り。スミレ、バニラ香、粘土質と砂質土壌由来のスパイスのニュアンス。味わいは、柔らかな酸としなやかなタンニンが感じられ、そこへ熟成から生まれた品の良い旨みが加わります。果実味の厚みもあり、余韻も長く続きます。派手さはありませんが、ハイレベルなブルゴーニュ・ワインにも通ずる、エレガントな印象のワインです。
特徴的な身体意識は、センター(細径軸・中径軸・大径軸)、サイド・センター、中丹田、リバース、温球、下丹田、肩包面、心田・心田流、転子など。
天性のクオリティを持つセンターは、細径軸が天地に通り切っています。中径軸は、天から胸の下辺りまで、大径軸は薄っすらと天地に通っています。これらのセンターは味わいに気品をもたらしており、質の高い熟成期間を経ていることが分かります。
中径軸の両側に沿うように、天から質の高い身体意識が降りてきています。また、後頭部の斜め上方からも、天性のクオリティを持つ身体意識が入ってきています。
中丹田は縦長の二重構造になっており、その上部とその両側には温球が形成されています。強い中心がホワッとしたクオリティの身体意識で囲まれているような状態になっています。
その中丹田には前斜め上方の2方向から入ってくるリバースが形成されています。
天性のクオリティを持つ肩包面が形成されています。小さなものですが、はっきりとした身体意識です。
両脇には心田・心田流が形成されています。天性のクオリティを持ち、脇の部分は二重構造になっています。テロワールの風通りの良さを感じさせる身体意識です。
コンパクトながら下丹田が形成されています。動的な下丹田であり、熟成により柔らかいクオリティを持っています。造り手の身体意識が反映されたものでしょう。
下丹田の両サイドにはしっかりとしたクオリティを持つサイド・センターが形成されています。その上部には下からの流れをゆったりと抑えるような身体意識が形成されています。これらの身体意識は土壌からの影響でしょうか。
天性のクオリティを持つ転子が形成されており、その中心を波状の第2側軸が柔らかく通っています。造り手であるキアラ・ルンガロッティはクラシック音楽への造詣も深いということなので、それがこの波状の側軸形成に影響しているのかもしれませんね。
このように身体意識から観ると、テロワールからの影響を上手く反映しつつ、質の高い熟成を経たワインということがよく分かります。飲んだ時に感じられるエレガントな印象は、天性のクオリティを持つセンターや心田・心田流、転子などが創り出しています。また、肩包面や側軸、下丹田などのストラクチャの強い身体意識があり、味わいへ骨格を与えています。飲み頃まで熟成させてからリリースすることは造り手にとっては大変なことですが、それでも本当に飲み頃の美味しいワインを飲んで欲しいという、造り手の想いが伝わってくるワインですね。
この造り手の他のワインとしては、
サン・ジョルジョ・ロッソ・デル・ウンブリア/San Giorgio Rosso dell’Umbria
がお勧めです。カベルネ・ソーヴィニヨン50%、サンジョベーゼ40%、カナイオーロ10%から作られるワインです。
一般的な味わいなどの詳細は、インポーター資料より抜粋します。
《ウンブリア州トルジャーノで1950年創業の家族経営ワイナリー。
地元の名士として知られる一族で、世界中にウンブリアのワインの名を知らしめたとも言われるブランド。
現在は創業者であるジョルジョ・ルンガロッティ氏の二人の娘テレーザさん、キアラさんが事業を引き継いでます。
ワイン博物館を所有し、自社ワイン提供の場として五つ星レストランやホテルの経営を行うなど、多角的にワイン食文化に貢献しています。
飲みやすさを追求したワインのスタイル
醸造責任者のテレーザさんが造りだす味わいはお料理とのハーモニーを重視した、心地良く飲みやすいタイプ。
特に赤ワインは、フランスのブルゴーニュワインのような洗練されたスムースな味わいを実現する為、樽熟成はほどほどに瓶熟成を十分に行い、エレガントなテイストに造り上げます。
消費者の方が購入してすぐにお召し上がりになられても美味しいと思えるワインを提供する為イタリアでは珍しく何年もの熟成を経て市場に商品をリリースしています。
ルンガロッティを支える二人の女性
テレーザ・セヴェリーニ(醸造学者)
ルンガロッティ醸造責任者。
ペルージャ大学で農業学専攻、卒業後フランス・ボルドー大学で醸造を学ぶ。イタリアの女性醸造家の先駆け。ペルージャの産業協会の副代表も務め地域の発展、女性企業家育成にも力を入れている。
キアラ・ルンガロッティ(農学者)
ルンガロッティCEO兼栽培責任者。
ペルージャ大学で農業学専攻、卒業後フランス・ボルドー大学でぶどう栽培学 を学ぶ。文化的活動も幅広く行いワインツーリズムから音楽に至るまで地域の発展に関わる様々な団体の要職を務めている。
“イタリアの緑の心臓”と呼ばれるウンブリア州
ウンブリア州におけるワインの中心地トルジャーノは州都ペルージャから約8キロ離れたところにあります。
ルンガロッティはトルジャーノに250ヘクタール、モンテファルコに20ヘクタールに自社畑を所有。
ウンブリア州のDOCGの1つトルジャーノ・ロッソ・リゼルヴァがDOCから格上げの際創業者ジョルジョ・ルンガロッティが多大な貢献を果たしました。
ルベスコ・ヴィーニャ・モンティッキオ トルジャーノ・ロッソ・リゼルヴァ
ベストヴィンテージのみつくられるルンガロッティの代表作
長熟タイプの赤ワイン。
樽熟成に由来するバニラのような甘い香りと、ベルベットのようにしなやかなタンニンが、ワインの酸味と調和した、アロマティックなワイン。
サン・ジョルジョ・ロッソ・デル・ウンブリア
「スーパーウンブリア」と呼ばれるプレミアムワイン
スパイスやバラの仄かな香りに、ブラックチェリーのジャムのような凝縮感のある甘い香り。口当たりはしっかりとしてますが、ヴェルベットのようなタンニンが心地良い味わい。
カベルネソーヴィニヨン
サンジョベーゼ
カナイオーロ》
※《》内はインポーター資料より
http://www.meidi-ya.co.jp/goods/alcohol/lungarotti/index.html#tab2
生産者の情報
http://www.meidi-ya.co.jp/goods/alcohol/lungarotti/index.html#tab2
名称 | ルンガロッティ ルベスコ ヴィーニャ・モンティッキオ リゼルヴァ |
英字表記 |
Lungarotti Rubesco Vigna Monticchio Riserva
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生産者 | ルンガロッティ/Lungarotti |
国・産地 |
イタリア・ウンブリア・DOCGトルジャーノ リゼルヴァ
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セパージュ【葡萄の品種】 |
サンジョヴェーゼ70%、カナイオーロ30%
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ビンテージ【葡萄の収穫年】 | 2003 |
タイプ【泡/白/ロゼ/赤など】 | 赤 |
STポイント※1 | 90 |
クラス※2 | ハイクラス |
抜栓 | 2020/06 |