今回おすすめするワインはこちら。
ボルドー右岸地域で造られる完成度の高い一本。飲みごたえがありますが渋みは目立たないので、ボルドーワイン初心者にもおすすめです。
サンテミリオンの格付(Premiers Grands Crus Classes B)を有する「ラ・モンドット/La Mondotte」「シャトー・カノン・ラ・ガフリエール/Château Canon La Gaffelière」のオーナーが手掛けるワインです。
産地であるカスティヨン・コート・ド・ボルドー(旧コート・ド・カスティヨン)は、近年注目されており、コストパフォーマンスに優れたワインを数多く生み出していますが、その中でもトップレベルの一本です。
ブラックベリーなどの黒系果実の香りに、少し赤系果実の香りが加わります。甘草やアニス、僅かなカカオのニュアンスもあります。
味わいは、濃さのある黒系果実の果実味と酸がありますが、とてもピュアで上品です。タンニンはシルキーで柔らかく、ミネラルのバランスも素晴らしいです。余韻も長く楽しめます。
ボルドーワインの中では明るく飲みやすい仕上がりですが、骨格がないわけではなく、その味わいのバランスにセンスを感じます。食事とも合わせやすいワインです。
特徴的な身体意識は、センター、中丹田、下丹田、心田、パームなど。
センターは、中径軸よりも少し太い軸と大径軸が通っています。天性のクオリティを持ち、ボルドーワインらしい気品を生み出しています。
中丹田を中心とした熱性の身体意識がボルドーワインとしては強く、特徴的です。
斜め前下方の左右から強い熱性身体意識の流れが中丹田へ直接入ってきています。それが、心田とその直下の熱性の球状身体意識も形成しています。
これらの熱性の身体意識により、濃さや強さがありつつも、明るさや飲みやすさを両立させています。
造り手の身体意識が反映したものでしょう。
両手にはパームも形成されており、丁寧に作られたことが想像できます。飲んだ時に感じられる柔らかさは、この身体意識も影響しています。
薄っすらとですが、天性のクオリティを持つ肩包面も形成されており、強い熱性の身体意識が脳へ上がってくるのを防いでいます。
込み上げる美味さはありますが、顔や頭へ漏れずに落ち着いているところがボルドーワインらしさでしょうか。
その他には、大径軸に重なるように、斜め下方から上へと向かうモビリティが何本かあります。天性と熱性のクオリティを持つ身体意識が交互に形成されており、気品のある盛り上がりを生み出しています。図には描いていませんが、同様のクオリティとモビリティを持つさらに細かい身体意識もあります。
下丹田は柔らかく形成されています。
側軸も僅かにあり、ボルドーワインらしいニュアンスを与えています。
全体として天性の気品と熱性のパワーのバランスが見事な身体意識です。葡萄を破砕せず、重力を利用したグラヴィティー・フローに代表される丁寧なワイン造りが反映された結果なのでしょう。おすすめの一本です。
このワインのセカンドワイン
セニョール・デギュイユ/Seigneurs d’Aiguilhe
も完成度が高くおすすめです。
一般的な味わいなどの詳細は、インポーター資料より抜粋します。
《ラ・モンドット、クロ・ド・ロラトワール、シャトー・カノン・ラ・ガフリエールなどを所有するステファン・フォン・ナイペルグ伯爵が、注目の産地コート・ド・カスティヨンで手掛けるのがシャトー・デギュイユである。
12世紀後半から続くボルドーでも最も古いシャトーの一つであるが、ナイペルグ伯爵が取得後、ブドウの植え替えや醸造技術及び設備の近代化を行い、天才醸造家ステファン・ドゥルノンクールとのタッグによって飛躍的に品質が向上した。
コート・ド・カスティヨンとサン・テミリオンの境に位置するシャトーは、「Aiguille(針)」という名前の通り、片側が丘、もう一方が小さな谷間という岩の多い切立った高台にあり、50haの畑を所有する。この高台まで、サン・テミリオンから続く石灰層が横たわっており、コート・ド・カスティヨンにありながら理想的なテロワールであると云える。
ブドウはビオディナミの手法をもとに、堆肥や植物をベースとした調剤を使用するなど環境にやさしい栽培法を採用するとともに、月暦に合わせて作業を行う。2015年には最新の醸造設備が整えられ、近代化が完了した。重力を利用した移送システムを取り入れ、新たに設置された9つの円錐型のコンクリートタンクを含む26のタンクでの発酵後、マロラクティック発酵と熟成にはフレンチオーク樽が用いられる。
デキャンタ誌にて「マスター・オブ・ワインが選ぶお買得ボルドー」として最高得点を獲得するなど、コストパフォーマンスの高さが国内外から注目を集めている。
-テクニカルデータ-
オーナー
Stephan von Neipperg
コンサルタント
Stephane Derenoncourt
所有畑面積
50ha
土壌
粘土質石灰岩。丘の上部で水はけがよく、南向きの畑。
栽培方法
ヴィオディナミの手法をもとに、化学的なスプレーなどは極力使わず、堆肥や植物をベースとした調剤を使用。月暦に合わせて作業をする。収獲は、ブドウを傷つけないように手作業で行い、小さな籠(ケース)に入れる。除梗の前後に選果し、破砕はしない。ブドウはグラヴィティー・フロー(重力を利用して)でタンクに移動させる。
醸造方法
温度調節のできる木製大樽で、空気圧式のパンチング・ダウンによるキャップマネージメントをしながら25~30日間発酵。マロラクティック発酵はオークの新樽を最大80%まで使用し、その間は澱引きはしない。必要に応じて清澄、ろ過する。樽熟は15~20カ月。
Chateau d’Aiguilhe 2011
甘美なブラックカラント、ローストコーヒーやリコリスのアロマ。甘いタンニン、丸く豊かなテクスチャーと印象的なピュアさに加え、長い余韻を感じられる。》
※《》内はインポーター資料より
http://www.firadis.co.jp/quality-wine/france/ch-daiguilhe
生産者の情報
http://www.firadis.co.jp/quality-wine/france/ch-daiguilhe
名称 | シャトー・デギュイユ |
英字表記 |
Chateau d’Aiguilhe(Stephan von Neipperg)
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生産者 |
ステファン・フォン・ナイペルグ
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国・産地 |
フランス ボルドー カスティヨン・コート・ド・ボルドー
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セパージュ【葡萄の品種】 |
メルロ80%、カベルネ・フラン20%
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ビンテージ【葡萄の収穫年】 | 2012 |
タイプ【泡/白/ロゼ/赤など】 | 赤 |
STポイント※1 | 88 |
クラス※2 | ハイクラス |
抜栓 | 201901 |