イエルマン トラミネール・アロマティコ/Jermann Traminer Aromatico 〜おすすめワインリスト〜

イエルマン_トラミネールアロマティコ_2014

今回おすすめするワインはこちら。

フリウリ・ヴェネツィア・ジュリア州を『イタリア随一の白ワインの産地』と評されるまでに高めた造り手のワイン。

地元住民のみで消費されていたワインを、現当主の努力により世界レベルにまで引き上げました。

その代表的ワインは国際品種のシャルドネを使用した「ワー・ドリームス」であるためモダンな印象が強いのですが、いくつかのワインを味わってみると伝統的スタイルと土着品種を大切にしていることが分かります。

伝統と革新の融合がこの造り手の特徴と言えます。

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今回紹介するワインに使用されているトラミネール・アロマティコという品種は、他の地域ではゲヴェルツトラミネール呼ばれています。アルザスやドイツの主要品種ですが、イタリアのアルト・アディジェが原産という説があります。

個人的にアルザスやドイツのゲヴェルツトラミネールには良い印象のワインが少ないのですが、このワインにはイタリアの地葡萄品種であることを感じさせる魅力があります。同じ品種のはずですが、何かニュアンスの違いを感じます。

白い花やライチやパイナップルなどの南国系果実の香りが懇々と湧き出るように感じられます。そこへ清々しさを伴うハーブのニュアンスが加わります。アロマティコの名の通り心地よい香りです。

味わいはコクのある柔らかい果実味があり、清涼感もあります。味わいについても、様々なファクターが懇々と湧き出ててくるような印象があり、ある瞬間は生き生きとした南国系の果実味、ある瞬間は品のある冷涼さや清涼感、ある瞬間はブルゴーニュのシャルドネのようなニュートラルでバランスの良い味わい、というように、局面ごとに味わいが変わります。層状でもなく、均一感のある複雑さでもない、時間差を伴った不思議な複雑さです。
時間が経過すると多少落ち着きますが、それでもその変化は引き続き楽しめます。

料理との相性もよく、信州野沢温泉のホテル「ハウスサンアントン」の名シェフ片桐健策さんが作る以下画像のサラダと合わせたところ高岡英夫師範からも、香りが良くこのサラダととても合うと高評価を頂いております。ちなみにハウスサンアントンは、世界一美味しいジャムも作っています。

特徴的な身体意識は、中径軸・ロート状の大径軸、中丹田など。

天性のクオリティを持つ中径軸は天地に抜け通っています。
大径軸はロート状であり、頭部から胸上部をすっぽりと包んでいます。

中丹田もコンパクトながらしっかりと形成されており、そこへ上部の広い空間から集まるように熱性のクオリティが斜め上方から入ってきています。

その熱性のクオリティの流れの外側は、前述したロート状センターの天性のクオリティが包んでいる構造になっています。

この造り手の味わいの特徴である、「濃度のある果汁とクールな清涼感」は、これらの身体意識の作用によるものでしょう。
中丹田とそこへ集まるように入り込む熱性のクオリティが濃度ある果汁感を生み、天性のクオリティを持つ中径軸とロート状大径軸がクールな清涼感を生んでいます。

また、この熱性のクオリティが集まってくる流れが、局面ごとに変化し続ける味わいを作り出していると考えられます。
それがロート状の天性のクオリティの内側にあることで、全体として複雑さを持ちながら味わいの各要素のまとまり感と持続感を生み、通り切っている中径軸が気品とバランスの良さを生み出しています。

BA_イエルマン_トラミネールアロマティコ
BA_イエルマン_トラミネールアロマティコ

3000円代の価格帯を考えると、コストパフォーマンスの高い一本だと思います。

冒頭でも書きましたが、この造り手の
ワー・ドリームス/Where Dreams can happen
は樽のニュアンスがあるモダンな味わいながらも素晴らしいバランスです。
イタリア白ワインの最高峰といっても差し支えないでしょう。
ぜひ試していただきたい一本です。

また、複数の品種をブレンドして造られる
カポ マルティーノ イン ルッタリス/Capo Martino In Ruttaris
※葡萄品種
フリウラーノ、リボッラジャッラ、マルヴァジア、ピコリット

ヴィンテージ トゥニーナ/Vintage Tunina Jermann
※葡萄品種
ソーヴィニヨン・ブラン、シャルドネ、リボッラ・ジャッラ、マルヴァジア・イストリアーナ、ピコリット

もおすすめです。

一般的な味わいなどの詳細は、インポーター資料より抜粋します。

フリウリ・ヴェネツィア・ジュリア州を『イタリア随一の白ワインの産地』、また『現代イタリア白ワインの聖地』と評されるまでに高めた造り手、イエルマン。フリウリ・ヴェネツィア・ジュリア州は北をオーストリア、東はスロヴェニアと国境を接する地。中でもスロヴェニア国境近くのゴリツィアという地域は、オーストリアに帰属していた時代から白ワインの産地として名高く、いまでも高品質な白ワインを多く産出しています。イエルマンはそのゴリツィアのヴィラノーヴァという村に150haの畑を有し、本拠地を構えています。

イエルマン家は1881年にオーストリアから移住し、すぐにこの地でワイン造りを始めました。イエルマンのワインが世界各地で絶賛されるように導いた立役者は、現在の4代目当主シルヴィオ・イエルマン氏。シルヴィオ氏がコネリアーノにある醸造大学で勉学に励んでいた1960年代後半は、「アルコール度数が高く、重たいだけのワイン」が主流でした。それに反発したシルヴィオ氏は、「豊かなアロマを持ち、より近代的な味わいで強い個性を表現し、飲んだ人を魅了させるワインを造りたい。」という夢を掲げます。このような信念のもと、フリウリ・ヴェネツィア・ジュリア州の造り手として当時より著名であったマリオ・スキオペット氏の教えを受けるなど知識と腕を磨き、世界的に人気のある国際品種の使用にも積極的に取り組みました。その努力により、それまでは近郊の住民に売るのみであったイエルマンのワインを、一躍世界レベルまで押し上げることに成功したのです。

イエルマンを代表するワインは、シャルドネという国際品種を使用しバリック熟成という当時では革新的な方法を用いて造られた、記念碑的作品「ワー・ドリームス」。また、イタリアで最も権威のあるワイン評価誌、ガンベロ・ロッソや伊ソムリエ協会が主催するコンペティション、オスカー・デル・ヴィーノにて「イタリアの白ワイン年間No.1」に選ばれた実績を持つ「ヴィンテージ・トゥニーナ」などがあります。

ワー・ドリームスに代表されるようにモダンなイメージが先行するイエルマンですが、ひとつひとつのワインを味わうと、モダンなだけではなく、伝統的手法と土着品種に重きを置いたワイン造りが行われていることがよく分かります。また、どのワインからもシルヴィオ氏の土地への愛着と、先祖への尊敬が感じられます。イエルマンが持つ最大の魅力は、伝統的な製法と、シルヴィオ氏の抜群のセンスと革新が融合したスタイルであると言えるでしょう。香りや味わいが主張しすぎない、クリアで洗練されたエレガント・モダンなテイストは、まさしくフードフレンドリーでどんな料理ともマッチします。

トラミネール・アロマティコ/Traminer Aromatico
こちらのトラミネール・アロマティコとは、
ゲヴェルツ・トラミネールのイタリアでの名前。アロマティコの名の通り、グラスに注ぐと甘く香り高いアロマが広がります。

黄金色の輝きある麦わら色で、コクがありながらもハーブのニュアンスも感じ取れ、
「かなり濃度のある果汁とクールな清涼感=イエルマンのスタイル」を存分に味わえる1本です。

パクチーを使ったアジア料理のスパイシーさや、インドカレーの辛さを包み込んでくれ好相性。口の中で広がる豊かなマリアージュをどうぞお楽しみください。

※《》内はインポーター資料より
https://www.enoteca.co.jp/item/detail/045174182

生産者の情報
https://www.enoteca.co.jp/item/list?_producer=99

 

 

名称 イエルマン トラミネール・アロマティコ
英字表記 Jermann Traminer Aromatico
生産者 イエルマン
国・産地 イタリア・フリウリ ヴェネツィア ジュリア
セパージュ【葡萄の品種】 トラミネール アロマティコ100%
ビンテージ【葡萄の収穫年】 2014
タイプ【泡/白/ロゼ/赤など】
STポイント※1 84
クラス※2 ハイクラス
抜栓 201808

 

※1
本サイト責任者による評価。身体意識のレベルを中心に、香り・味わい・ポテンシャル・コストなどから算出。最大100ポイント。

 

※2
価格帯により分類
レギュラークラス3000円未満
ハイクラス6000円未満
スペシャルクラス1万円未満
プレミアムクラス1万円以上
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