マァジ コスタセラ アマローネ デッラ ヴァルポリチェッラ クラシコ/ Costasera Amarone Della Valpolicella Classico Masi 〜おすすめワインリスト〜

コスタセラ アマローネ マァジ2012

今回おすすめするワインはこちら。

1772年から続く世界で最も有名なアマローネ造りの名門で、全てにおいてヴェニス地方の文化的価値観を持つワイナリーといわれるマァジ社の一本。社名の由来も、地元の峡谷の名称から来ています。

伝統を重んじながらも、常に技術研究を続けており、自社にマァジ・テクニカルグループ(MTG)という研究チームを設置し、大学等との共同研究を行っています。

アマローネで世界一の生産量を誇り、高水準の品質を維持している背景には、高い技術力とたゆまぬ研究があります。

「ヴェローナの宝石」と呼ばれるアマローネですが、その賞賛はマァジのアマローネから始まりました。

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熟したチェリー系果実の香り、チョコレートのニュアンスがあります。タンニンは滑らかでシルキーさがあり、全体としてストラクチャの強さと柔らかさのバランスが綺麗に取れています。広がるような余韻は長く、心地よさが感じられます。

特徴的な身体意識は、センター(細径軸・中径軸)、中丹田、下丹田。
全体として身体意識の規模が大きく、世界的に有名なのもうなずけます。

頭部へ入ってくる天性のクオリティは、赤ワインとしてはかなり強いものです。これは研究チームを有するマァジの知的努力の賜物でしょう。

中丹田の上部には天性のクオリティを持つ肩包面があり、これがベルターニの項で説明したアマローネの特徴となっています。
この熱性のクオリティを包む天性のクオリティによって、飲んだ時の滑らかさやシルキーさを生み出しています。

この肩包面はかなりの広さがあり、飲んだ時の余韻の長さ、さらには世界へ広く知れ渡る効果を生んでいます。

下丹田は動的であり、落ち着きがありつつ運動性もあります。この動的下丹田と転子や側軸は、伝統的なアパッシメント(葡萄の陰干し)を守りながらも、常に研究を進め、最高の製造法を追求する姿勢が創り出したものでしょう。

その他のおすすめとしては、リパッソと呼ばれる古来の製法を現代へ蘇らせたマァジですので、その製法から造られる
CAMPOFIORIN
もぜひ飲んでほしい1本です。

BA_カンポフィオリン_マァジ
BA_カンポフィオリン_マァジ

<2019年7月3日追記>
フラグシップワインの一つであるマッツァーノ・アマローネ・デッラ・ヴァルポリチェッラ・クラシコ/Mazzano Amarone della Valpolicella Classicoは、
コスタセラ アマローネ デッラ ヴァルポリチェッラ クラシコと比べ、天性のクオリティを持つ身体意識が多く強く形成されています。
また、中丹田は大きく強力です。

マァジ_マッツァーノ・アマローネ・デッラ・ヴァルポリチェッラ・クラシコ2012
マァジ_マッツァーノ・アマローネ・デッラ・ヴァルポリチェッラ・クラシコ2006

<2019年9月5日追記>
マァジ コスタセラ アマローネ デッラ ヴァルポリチェッラ クラシコ リゼルヴァ
Costasera Amarone Della Valpolicella Classico Riserava

マァジ コスタセラ アマローネ デッラ ヴァルポリチェッラ クラシコ リゼルヴァ 2012
マァジ コスタセラ アマローネ デッラ ヴァルポリチェッラ クラシコ リゼルヴァ 2012

初めにご紹介させて頂いたコスタセラとこのコスタセラ リゼルヴァの違いですが、インポーター資料を見比べると、まずセパージュの違いがあります。

コルヴィーナ70%、モリナーラ5%は共通。
コスタセラはそれらに加えてロンディネッラ25%
コスタセラ リゼルヴァはロンディネッラ15%、オゼレータ10%となっています。使っている葡萄品種が一種類多いようです。

また、陰干しについて、
コスタセラは
「風通しの良い部屋で手摘みのぶどうを専用竹製ラックで2月中旬まで陰干し(アパッシメント)することで、ぶどう重量が35-40%減り、香りと糖度が増します。」
とあり、

コスタセラ リゼルヴァは
「9月末から10月初旬に収穫されたブドウをブドウ自然乾燥助長システム(NASA)が配備された特別な屋根裏部屋で2月中旬まで陰干しすることで、ぶどう重量が40%減り、香りと糖度が増します。」とあります。

つまり、陰干しする環境が異なるようです。

香りはコスタセラ リゼルヴァの方がより濃い黒系果実を感じます。チョコレートのニュアンスは、香りよりも味わい、余韻により強く感じられます。コスタセラと比べ、全体的に力強さを感じますが、バランスの良さは共通しています。

特徴的な身体意識は、センター(細径軸・中径軸)、サイド・センター(側軸)、中丹田、下丹田、肩包面、心田・心田流、転子、ガイアのクオリティなど。

センターは天性のクオリティを持つ細径軸、中径軸が通っています。

脚には天性のクオリティを持つサイド・センターも通っており、側軸、というよりは側柱、といっても良いような中径軸くらいの太さのものが通っています。転子も形成されています。

頭部からその周辺には天性のクオリティが上方から降り注いでいます。

中丹田は三重構造になっており、かなりの大きさです。1番大きなものは温かいクオリティです。

その中丹田に向かって、外側の斜め上方から温性のクオリティを持つ身体意識の流れが左右からあり、柔らかい風のようです。そこへガイアのクオリティも乗ってきます。

熱性のクオリティを持つ大きな肩包面もあります。

心田・心田流は、天性のクオリティのものと温性のクオリティのものが入ってきています。天性のクオリティの方が強く広く入ってきており、下方からの気持ちの良い流れを感じます。

中丹田の2番目の大きさのものの両サイドをかすめるように、ガイアのクオリティを持つ流れが天から地に向かって降りてきています。この流れも柔らかく心地よさを感じさせます。

下丹田の位置には天性のクオリティを持つ身体意識が形成されており、清涼感のある落ち着きを生み出しています。

BA_マァジ コスタセラ アマローネ デッラ ヴァルポリチェッラ クラシコ リゼルヴァ
BA_マァジ コスタセラ アマローネ デッラ ヴァルポリチェッラ クラシコ リゼルヴァ

全体として風のようなモビリティがよく感じられる身体意識です。コスタセラと比べて、コスタセラ リゼルヴァの身体意識がこのような特徴を持つのは、陰干しする環境の違いなのでしょうか。ブドウ自然乾燥助長システムの影響と予想されます。

このシステムがどのようなものなのか、さらに詳しく調べてみる必要がありそうですが、近年盛んに導入されている簡易的に葡萄を乾燥させるだけの質の低いシステムではないことは確かです。

少しだけ追記するつもりが、かなりのボリュームになってしまいました笑

できれば同時に飲み比べてみたいワインですね。

一般的な味わいなどの詳細は、インポーター資料より抜粋します。

ヴェネトの伝統と革新
ワインに思いを馳せたときにまず心に浮かぶのは、その長い歴史とそれが持つ多様性だ。ブドウを発酵させて造る飲み物という最もシンプルな意味合いから、より宗教的な神聖なものというニュアンスまで。

しかし何よりもワインは、土地のアイデンティティが生き生きと表現された最も活気あるものとしてとらえる見方もある。つまり、生まれ育った土地を守る人々の魅力の表現と、ワインを熟成する土地の重要性に他ならない。

頑なにヴェネト地方固有のブドウ品種を用い、また伝統的な「アパッシメント(陰干し)製法」にこだわり、さらにヴェネト古来に存在した醸造技術「リパッソ」を現代に復活させたマァジ。ヴェネトの伝統と革新が織り成す匠の技が、それまでのヴェネトのワインの評価を根底から変革することになる「スーパー・ヴェネシアン」と「アマローネ」という傑作の数々を生み出した。

的確な選択とそして何よりも独創的な技術が、この決して大きいとは言えないワイナリーをヴェローナワインの試金石と言われるまでにした。
Hugh Johnson(ヒュー・ジョンソン)

マァジの歴史は、ブドウ畑の歴史
マァジ社の歴史は、まさにブドウ畑の歴史です。社名の由来は‘Vaio dei Masi’(ヴァルポリチェッラ・クラシコ地域にあるネグラール谷のマァジという峡谷)からきています。 ここで18世紀の終わり(1772年)に現在のマァジ社のオーナーであるボスカイニ家が最初のブドウ畑を購入して以来、継続的にかつ慎重にブドウ畑を広げてきました。これらのブドウ畑はヴァルポリチェッラ、バルドリーノ及びソアヴェのクラシコ地域における歴史的な重要性、土地の特性によって選ばれたものです。

マァジ ヴェネトの価値観
ワインに思いを馳せたときにまず心に浮かぶのは、その長い歴史とそれが持つ多様性だ。ぶどうを発酵させて作る飲み物という最もシンプルな意味合いから、より複雑な、宗教的な背景を持つ神聖なものというニュアンスまで。私はここでワインを、土地のアイデンティティが生き生きと表現された最も活気あるものとしてとらえている。つまり、生まれ育った土地を守る人々の魅力の表現と、ワインを熟成する土地の重要性に他ならない。ヴェネトとワインは同じ意味を持つ。両方とも互いの特性を映し出す鏡だ。

ヴェニス地方の柔らかな田舎の風景からまず見て取れるのは調和だ。そしてヴェネトという地域はその中心に位置する。この土地の人々は、言語、親しみやすい性格、そして深く根付いた文化的遺産という共通の要因で結ばれている。農業活動にひたすら打ち込んできた土地の長い歴史と、本来の目的と流行や様式が運んできた新開地との狭間に張り詰める緊張の中でよりよい生活を目指してひたすら努力してきた人間の長い歴史というのもまた、この地域が持つ多面的かつ独特のアイデンティティを定義する特徴の一つだ。そしてこれらこそが、我々のビジネスに対するプロとしての意識と一途さを現すものなのだ。

マァジ社は、その起源、職業、そして事業拠点の選択まで、すべてがヴェネチアンだ。もっとも大胆かつ深い意味合いで考えれば、マァジ社の事業方針ならびにその製品のインスピレーションや土台となっているのはヴェニス地方の文化的価値観である。

マァジとは歴史である
マァジ社の物語は、ヴェネト州ヴェローナに生きるある一族とそのぶどう畑の歴史である。マァジという名前は、ボスカイニ家が18世紀の終わりに購入したVajo dei Masi (マァジ渓谷)と呼ばれる小さな渓谷に由来する。この場所は現在でもボスカイニ家が所有している。ヴェネト州内のワイン造りの一等地に存在するぶどう畑を買い取りながらマァジ社は少しずつ成長し、現在では、同じようなぶどう畑を持つ世界中の他の地域へ自社の文化的遺産を輸出できるまでになった。マァジ社は常に、最高の物として世界的に認知されている1000年の歴史を誇るワイン造りの伝統の提唱者であり続けている。

結局のところ、我々ワイン生産者にとって最も重要なことは、ワイン造りの技術が途切れることなく存続するということである。ワインとは、常に2種類の交流の結果生まれるものだ。まず1つ目は自然との交流(ぶどうの樹の生長の神秘、そして発酵という奇跡)、そして2つ目は、あらゆる知識、労力、忍耐、技術、そして愛情をワイン造りに注ぎ込む人間との交流だ。愛情なしでは何を造り上げることもできないのだ。
(Emile Peynaud ワイン醸造学者 Masi Prize Civilita’ del Vino 1989)

マァジ社を支えるテクニカルグループ
マァジ社の技術的な実績と国際的評価はマァジ・テクニカルグループ(以下MTG)の徹底した研究と実験の成果です。 長い間、MTGの人々はヴェネツィア地方のプレミアムワイン、ブドウ裁培の研究を行ってきました。その結果、マァジ社は主要ブドウ(コルヴィーナ、ロンディネッラ、モリナーラ)に加え、第2のヴェロネーゼブドウといえる品種(オゼレータ、ディンダレッラ、クロアティ-ナ、ネグラーラ、フォルセリーナ)の実験とその活用のパイオニアとなりました。また、マァジ社ではアパッシメントの技術を用いたワイン生産の研究にも余念がありません。現在、MTGは様々な研究計画をいくつかの大学と共同作業で行いながら、イタリア内外で論文も発表しています。マァジ社を支えるグループ集団、それがMTGです。

NASA (Natural Appassimento Super Assisted)
「ヴェネツィアの固有のブドウ品種保護と評価のための実験的なブドウ畑」としてセレーゴ・アリギエーリ伯爵家の畑で始まった研究です。 2000年には、48種の異なったブドウが植えられ、クローン研究やミクロクリマの研究などが行われています。現在ではミラノ大学などとも協力して、更なる研究が進められています。また、マァジ社は、完璧なアパッシメントを行うために、ガルガニャーゴでブドウを乾燥させる制御装置を開発。この設備は温度、湿度、換気をコントロールすることでブドウの乾燥を促すことを可能にしました。その結果、1988、1990、1991、1995年などの素晴らしいヴィンテージを産出することに成功しました。

アマローネの故郷 = 夕陽丘 =
マァジのアマローネを代表するワイン「コスタ・セーラ」。コスタとは丘を、セーラーは夕暮れを意味する。古来からの製造法”アパッシメント”でブドウを陰干しして造られるアマローネ。高品質のアマローネを産するヴァルポリチェッラ・クラシコ地区において、”夕日をのぞむガルダ湖畔”のブドウ畑は最高の土地である。なぜなら湖を見下ろす畑は日が長く、湖から反射する太陽の光と温暖な気候の恩恵を受けているから。ここで栽培されたブドウから造られるコスタセラ・アマローネは、力強さと複雑さが特徴。

「アパッシメント」 The Appassimnet Technique
「アパッシメント」(ブドウの陰干し)は古来からのワインの製造法。風通しの良い部屋で手摘みのブドウを専用の竹製のラックで秋の収穫から2月中旬頃まで陰干し。ブドウは重量が30~40%減り、貴腐菌の作用により香りが増し、糖度が濃縮され、ワインに豊かなフレーバーとエレガントなタンニンを醸し出す。

 リパッソ(二重発酵) The Double Fermentation Technique
「リパッソ」(二重発酵)とは、ヴェネトに古来から伝わるワインの製法。発酵させたワインを、軽く圧搾した陰干しブドウに注ぎいれる。凝縮された糖分とアロマを持つ陰干しブドウは、圧搾されるとすぐに二次発酵を始め、ワインにエレガントさと甘いタンニンを誘発し、よりしっかりしたストラクチャーと骨格を造る。これにより新しいフレーバーと香りが生まれ、アルコール度が高く、色素、エキス分、柔らかいタンニンが豊富なワインが生まれる。

この伝統的技術を現代に蘇らせたのがマァジ。ここから「スーパー・ヴェネシアン」ワインの傑作が数多く生まれる。

マァジ コスタセラ アマローネ デッラ ヴァルポリチェッラ クラシコ/Costasera Amarone Della Valpolicella Classico Masi
熟したチェリー、ジャムを想わせる濃厚な香り、チョコレートのニュアンスあり。優しいタンニンでバランスの取れた、力強さと優雅さを兼ね備えたワイン。余韻が大変長く、35年は熟成可能。

※《》内はインポーター資料より

http://www.jetlc.co.jp/brand/winery_info/w_introduction?WineryM_SEQ=18

生産者の情報

http://www.jetlc.co.jp/brand/winery_info/w_introduction?WineryM_SEQ=18

名称 マァジ コスタセラ アマローネ デッラ ヴァルポリチェッラ クラシコ
英字表記 Costasera Amarone Della Valpolicella Classico Masi
生産者 マァジ
国・産地
イタリア・ヴェネト
セパージュ【葡萄の品種】
コルヴィーナ70%、ロンディネッラ25%、モリナーラ5%
ビンテージ【葡萄の収穫年】
2008/2012
タイプ【泡/白/ロゼ/赤など】
STポイント※1 88
クラス※2 スペシャルクラス
抜栓 201804/201808
※1
本サイト責任者による評価。身体意識のレベルを中心に、香り・味わい・ポテンシャル・コストなどから算出。最大100ポイント。
※2
価格帯により分類
レギュラークラス3000円未満
ハイクラス6000円未満
スペシャルクラス1万円未満
プレミアムクラス1万円以上
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