今回番外編1としておすすめするのはこちら。
世界最高峰のワインの造り手である、ドメーヌ・ド・ラ・ロマネ・コンティが作るマールを味わう機会があったので掲載します。
果実を原料とした蒸留酒をブランデーと呼びますが、中でもワインを醸造する時に使う果汁の搾りかすを蒸留して造られたものをマール(マール・ド・ブルゴーニュ)と呼びます。イタリアではグラッパと呼びます。
ちなみにドメーヌ・ド・ラ・ロマネ・コンティはフィーヌ(フィーヌ・ド・ブルゴーニュ)も作っています。フィーヌはワイン造りの際、基準に満たないと判断された葡萄を使ったり、澱引きした後にタンクや樽に残ったワインを使って造られます。
個人的にはリリースするワインのために選定された葡萄の絞りかすから作られるマールの方がポテンシャルが高く好みです。
そのマールの中でもこのドメーヌ・ド・ラ・ロマネ・コンティが手掛けるマールは別格です。原料の葡萄は「ロマネ・コンティ」「ラ・ターシュ」「リシュブール」など世界最高峰の銘柄に使用されたものですので、そのポテンシャルは圧倒的です。
スケールの大きな官能的な香り、あり得ないほどのボリューム感と柔らかさ、豊かでゆったりとした長い余韻など、味わう過程のどの局面においても素晴らしいマールです。
特徴的な身体意識は、センター(細径軸・中径軸・大径軸)、サイド・センター(側軸)、頭部に入ってくる天性のクオリティ、中丹田、温球、下丹田、転子、中丹田リバース、心田・心田流など。
センターは、見事に細径軸・中径軸・大径軸が揃い、3層構造になっています。クオリティは良質な天性のクオリティです。このセンターの高さ深さが飲んだ時に感じられる圧倒的なスケール感を創り出しています。
上丹田は球状には形成されていませんが、頭部に天性のクオリティが広く面状に入ってきており、上丹田的な働きをしています。この身体意識により、規模の大きなスッキリ感を生み出しています。
中丹田は強力で少なとも三重構造になっており、その周りを包むように横長な温球があり、両脇には縦長の温性のクオリティを持つ枕のような身体意識もあります。
中丹田へは強いインリバースも形成されています。これは太陽から、というよりはこのマールに期待を向ける観衆全体から掛かっているような印象を受けました。世界一有名なワインの造り手のマールならではの身体意識だと思います。
下丹田は小さいながらも強く形成されており、下からもセンターで支えられています。確固たる自信を感じさせます。
心田は大きく形成されており、味わいの豊かさを生み出しています。心田流は天性のクオリティと熱性のクオリティの2種類あり、熱い中に下天からくる清々しい流れも感じます。
転子もクッキリと形成されており、その位置までサイド・センターも通っています。
このように、スケールが圧倒的で構造がはっきりとしており、身体意識図から受ける印象だけでも、超一流のマールということが分かりますね。
DRCのワインも分析できる機会があれば、このマールとの共通点がありそうなので面白そうです。
フィーヌとマールの身体意識の違いについて調べてみても面白そうですね。
名称 | DRC マール・ド・ブルゴーニュ |
英字表記 | Domaine de la Romanee-Conti Marc de Bourgogne |
生産者 | ドメーヌ・ド・ラ・ロマネ・コンティ |
国・産地 | フランス・ブルゴーニュ・ヴォーヌ ロマネ |
セパージュ【葡萄の品種】 | ピノ・ノワール100% |
ビンテージ【葡萄の収穫年】 | 1986 |
タイプ【泡/白/ロゼ/赤など】 | マール |
STポイント※1 | 98 |
クラス※2 | プレミアムクラス |
抜栓 | 201901 |