【総支配人 ワインバトル 第3回】

シャトー・ムートン・ロートシルト1990_キャップ

【総支配人 ワインバトル 第3回】

場所:都内某所
内容:ブラインド身体意識分析
(箱や袋に入っている状態で身体意識を観る。直接触れない。当然ボトルの形状等もわからない。)

キーコ
今日は総支配人の能力で、差し入れに持ってきたワイン2本が何かを当ててもらいたいと思います。どこのワインか分かりますか?地域までで良いですよ。

総支配人
(正気か?ノーヒントで実物も見えないとは。。。)
うーん、ワインを袋や箱に入れたままでも良いので、見せてもらわないと私のレベルでは身体意識の分析は出来ないな。高岡師範なら別だがね。

キーコ
では見えないように箱と袋に入れて並べます。これならどうでしょう?

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総支配人
そうだな。右側のワインは身体意識のストラクチャが強くモダンな印象。左側のワインは柔らかくクラシックで落ち着いた印象だね。

キーコ
さすがです。では地域はどうでしょう?ヒントは同じ地域です。

総支配人
難しいな。料理長はどうかな?

料理長
全く分かりません。南仏?ブルゴーニュ?

総支配人
左側のワインはボルドー左岸だと思うのだが、右側が分からない。これだけ柔らかいクオリティで落ち着きがあるものは、若いビンテージのボルドーにはないからな。2000年代であり得るとしたらブルゴーニュか南仏か。この落ち着き方はイタリアやスペインではないだろう。もちろんヨーロッパ以外のニューワールドでもない。もしくはかなり熟成したハイランクなボルドーの可能性もあるな。

キーコ
そろそろ答えは出ましたか?

総支配人
フランスなのは分かるが、2つに共通する地域が分からない。ここまでの差を許容する地域はフランスだとローヌくらいしかなさそうなのだが。。。ボルドーかローヌか。。。

キーコ
思い切って言っちゃいましょう!

総支配人
(こいつには、やると言ったらやる。。。『スゴ味』があるッ!)ローヌかな?

キーコ
正解は、ボルドー左岸、オーメドックです。こういうことは最初の直感が正しいですね。
ではワインはこちらになります。


シャトー・ムートン・ロートシルト/Château mouton rothschild 1990
シャトー・ソシアンド・マレ/Château Sociando Mallet 2011

総支配人
シャトー・ムートン・ロートシルト!!!しかもグレートビンテージ1990!!ムートンは30年経過してからが飲み頃だと言われるが、まさかこれほどまでとは。。
そしてシャトー・ソシアンド・マレ。クラシックな作りで有名なシャトーか。ストラクチャの強さは分かりやすい。モダンだと感じたのはこの洗練された構造感と、隣のムートンと比較してのことか。
まだまだ記号に囚われているな。美しいシルバーの地芯にさらに深く乗らねばな。
それでは頂くとするか。

キーコ
いかがですか?

総支配人
ソシアンド・マレは、観た印象通り、センターや側軸などのストラクチャがしっかりしている。今飲んでも美味しいが、まだまだ熟成できるポテンシャルがある。ボルドー左岸のお手本のようなワイン。

そしてムートン。この柔らかさは形容しがたいな。ムートンは若い頃に側軸が目立ち、熟成により細径軸が形成されていくことは分かっていたが、その細径軸がこれほどまでのクオリティとは。
あえて例えるなら、限られたハイレベルなブルゴーニュワインだけが持つ細径軸に似ているな。
素晴らしい経験をさせてもらったよ。

ひょっとしてオレは・・・自分が気づいていない以上に!!
オレが求めるべきものに!近づいているのかッ!


シャトー・ムートン・ロートシルト/Château mouton rothschild 1990


シャトー・ソシアンド・マレ/Château Sociando Mallet 2011

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