ドメーヌ・レオン・バラル フォージェール “ジャディス”/Domaine Léon Barral Faugeres “Jadis” 〜おすすめワインリスト〜

ドメーヌ・レオン・バラル フォージェール ジャディス_2014

今回おすすめするワインはこちら。

フランスのラングドック・ルーション地方で造られる、ハイレベルな自然派ワイン。何度でも味わいたくなります。

造り手の「Domaine Léon Barral/ドメーヌ・レオン・バラル」(現オーナーはディディエ・バラル/Didier Barral)は、荒く単調な味わいだけのワインの多いフランスのラング ドック・ルーション地方において、別格の品格と芯の強さ、美しく純度の高い果実味、凛とした酸を持つワインを造り出しています。

著名なワイン商・評論家である「ピーター・ツーストラップ/Peter Thustrup」氏が1997年に行ったブラインドテイスティング会において、
五大シャトーのひとつで第1級の「シャトー・マルゴー/Château Margaux」
第2級「シャトー・コス・デストゥルネル/Chateau Cos d’Estournel」
第3級「シャトー・カロン・セギュール/Château Calon- Ségur」
といったボルドー・メドック格付けワインを圧倒し、一位となったのが今回ご紹介させていただく「ドメーヌ・レオン・バラル フォージェール “ジャディス”/Domaine Léon Barral Faugeres “Jadis”」※でした。
※ビンテージは1994。この時何かの間違いということで再度やり直した際も一位になったそうです。

ドメーヌ・レオン・バラル フォージェール ジャディス_2014_1
ドメーヌ・レオン・バラル フォージェール ジャディス_2014_1
ドメーヌ・レオン・バラル フォージェール ジャディス_2014_2
ドメーヌ・レオン・バラル フォージェール ジャディス_2014_2

牛を使って葡萄畑を耕しているため、柔らかい土壌となっています。殺虫剤はボルドー液のみ使用。

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明るい印象のチェリーの香り、ベリーなどの赤系果実の香り、赤い花、スパイスのニュアンス。オーガニックワインにありがちな嫌な感じの還元臭は殆どありませんが、タイミングによっては少しだけ獣のニュアンスがあります。味わいは、豊かな果実味と旨味、繊細で柔らかな酸とミネラルが感じられます。凝縮感というよりは、滑らかなボリューム感とでも表現したくなるような果実味で、味わっていると明るい気持ちへ回復してくれるような開いた印象です。芯のストラクチャは強いのですが温かみがあり、実際のビンテージよりも熟成感があります。自然派という枠を超え、格別に美味しいと感じられる素晴らしい一本です。

ドメーヌ・レオン・バラル フォージェール ジャディス_2014_3
ドメーヌ・レオン・バラル フォージェール ジャディス_2014_3

特徴的な身体意識は、センター(細径軸・中径軸・大径軸)、サイド・センター(第2側軸)、上丹軸、中丹田、下丹田、肩包面、心田・心田流、太陽からのリバース、地下からの熱性身体意識、転子など。

天性のクオリティを持つセンターは、細径軸・中径軸・大径軸という三層構造の軸が天地へ通っています。また、サイド・センターは股関節中心を通る第2側軸が形成されています。これらのセンターは強力で、味わいにスッキリとした骨格と存在感を与えています。

上丹田は球状の丹田として形成されていませんが、その位置に上丹軸として身体意識が形成されています。

胸部へ形成された中丹田は三重構造になっており、そこへ太陽からのリバースという身体意識と地下からの熱性身体意識が入ってきています。また、背中側へも地下から熱性身体意識が入ってきており、これらはテロワールからの影響が反映されたものだと考えられます。

中丹田の上部には天性のクオリティを持つ肩包面が形成されています。

両脇には心田・心田流が形成されいます。天性のクオリティと温性のクオリティ、という二重構造となっており、味わいへ柔らかさと複雑さを与えています。

下腹部には薄っすらと下丹田が形成されており、味わいに落ち着きを与えています。

股関節には天性のクオリティを持つ転子が形成されており、味わいへ奥深い繊細さを生み出しています。

BA_ドメーヌ・レオン・バラル フォージェール ジャディス
BA_ドメーヌ・レオン・バラル フォージェール ジャディス

このように身体意識から観ると、三層軸があり、完全ではありませんが三丹田の機能もあるので、非常にバランスの取れた味わいということが分かります。全体としてハッキリとしたストラクチャを持っており、熱性身体意識のボリュームもかなりあるため、分かりやすく美味しく感じられるという側面もあります。清々しい骨格の強さ、太陽が感じられる明るさ、明確な美味しさ、柔らかい奥深さ、癒されるような旨味、熟成感のある落ち着き、という様々な要素が高いレベルで共存していることが魅力の素晴らしい一本です。

この造り手のワインはどれもお勧めですが、中でもムールヴェードル主体でシラーをブレンドして造られる
フォジェール ヴァリニエール/Faugères – Valinière
は奥深い静けさとエレガンスを持つお勧めの一本です。

ドメーヌ・レオン・バラル フォージェール ジャディス_2014_4
ドメーヌ・レオン・バラル フォージェール ジャディス_2014_4

一般的な味わいなどの詳細は、インポーター資料より抜粋します。
■ドメーヌ・レオン・バラルについて
バラルの畑は特別である。ラングドックに大雨が降り、トラクターが踏み固めた周囲の畑が沼のようになった時でも、ここの畑だけは柔らかな土が水を吸い、しっとりと、艶やかな地表が見える。「土壌の生物(ミミズなど)を健全に育み、彼らが自然に作る土深くまでの微細な空洞と風通しにより、畑の土を柔らかくする」という当主ディディエが心血を注いだ栽培の力である。その栽培にはさらに、偉大な力がある。軟らかな土深くに保たれる十分な水分で収穫時、周囲の畑では急落するブドウの酸が、ここでは落ちずにまばゆく保たれる。冬には約100頭もの牛、羊、鶏を畑に放し飼いにするため、堆肥も全くの自然の産物である。アルコリックで重々しく、かつ単調な多くのラングドック・ワインとは次元の異なる、純度の高い果実味と、端然たる酸に支えられた、フィネスあふれるそのワインは、「フランス・自然派ワインの最精髄の一つ」との評価が高い。

Domaine Léon Barral ドメーヌ・レオン・バラル
オーナー: Didier Barral ディディエ・バラル
地域:Languedoc Faugeres フォジェール 地区、村:Lentheric レンテリック
醸造責任者 : Didier Barral ディディエ・バラル 栽培責任者: Didier Barral ディディエ・バラル
コンサルタント:なし

創業年:1993 年
歴史: レオンは祖父の名前で父の代までは協同組合にブドウを全量売っていた。1993 年に現当主のディディエ・バラルと兄のジャン・リューク・バラルが畑を引き継ぐ。と同時に実家に隣接する醸造施設を購入し、醸造、元詰めを始める。1994 年ヴィンテッジですでにラングドックを代表する造り手としての名声を得たが、実験精神が旺盛で、高い理想 に向かって努力をおしまないディディエのワインは年を追うごとに洗練されたクラスを備えていっている。初期のころと比べ醸造方法も変化しており、現在は醸造過程で SO2 を使用していない。味わいはミネラリーで、高い酸に支えられているが、上品な味わいで凝縮した果実味と奥行き、すべての要素が高いレベルでまとまっている。
牛、豚、馬、鶏などの家畜を 100 頭以上飼っていて冬の間家畜を畑に放っている。ブドウ畑に牛や豚のいる光景はなんとも言えない心地よさを与える。現実的には家畜を放つことで畑に生態系が作りそれが、ワイン造りにおいて重要なことなのだとディディエは考えている。特に重要な事は牛の糞の作用で、大きな糞の塊はミミズやその他の虫たちの餌となる。その小さな虫たち(特にミミズ)が畑に小さな穴を掘ることにより雨水が地中深くまで達することができる、と ディディエは話す。この地中深くまでしみ込んだ水が効果を発揮するのは収穫前のブドウの糖度が上がっていく時期。 果実が熟すにつれ、糖度は上がり酸度は下がっていくが土中の水分はその酸の減少を抑えることが出来る。これにより南仏らしい凝縮した果実味と酸を両立したワインを作り出すことが出来る。

造り手略歴:2 人とも農業技術の高専卒業後、ディディエは 主に醸造。ジャン・リュークは主に農業機械の操縦、調整の形でワイン造りに関わっている。

哲学:「ラングドックの現状は、生産過剰で、ワインの価格は 下がりっぱなし。輸出市場で成功している造り手もいるが、 市場は厳しい。多くの造り手やインポーターはアルコリックで、 重々しく大柄なスタイル、タニックなワインが上質なラングドックのスタイルと考えているようだ。しかしそういったワインは、 収量が多いためタニンが熟しておらず、フレッシュさに欠け、酸が低く、マロラクティックを人為的にストップしたものが多い。充実した果実味と充分な酸がなければ、ラングドックのワインは重い一方で、私には飲めない。十分な果実味と、酸に支えられたフレッシュさを備えたワインが私の目指すス タイルだ。」

【畑について】
栽培方法:ビオロジック(認証なし)
その栽培方法の開始時期:1993 年~
その栽培方法を適用している畑名:全て
栽培方法の将来的な展望:以降も変わらず
認証機関:なし
土壌:頁岩(シスタ)、石灰岩、粘土
微気候:地中海性気候 (西のPyrénéesと東のAlpesから降りてくる風がぶつかり合い、辺り一帯には冷たい風が昼 夜強く吹き続けているので気温の割に非常に寒い。)
自社ブドウ畑面積(ha):33ha
契約ブドウ畑面積(ha):なし
自社ブドウ畑の数(ヶ所): 20 つ 自社栽培ブドウ品種:サンソー、グルナッシュ、カリニャン、ムルヴェードル、シラー、テレット、ヴィオニエ、ルサンヌ、テ レ・ブラン&テレ・グリ
ブドウ以外の自社農作物:オリーブ、麦
ブドウ畑以外の自社畑総面積(ha):70ha
主な仕立て方法:ゴブレ
仕立ての支柱の素材:木
仕立ての添え木の素材:木 堆肥:有機肥料を購入、自社所有の家畜の糞(牛と馬が放牧されている)

【醸造について】
酵母のタイプ:野生酵母
圧搾方式:垂直プレス
醗酵容器:コンクリートタンク100〜200hl、ステンレスタンク60hl
熟成容器:バリック、コンクリートタンク 醸造:赤は若木のブドウだけ除梗してコンクリートタンクで発酵後、各キュヴェ毎に樽やタンクに振り分けられて熟成。 白は古典的な垂直式プレス機で三日間にも及ぶ長い圧搾を経てステンレスタンクで醗酵後樽熟成。冷却はせず、 SO2添加なしで72時間放置。 セラー環境:醸造所は古く実家に隣接し、斜面を削った時の地面を壁に残して建っている。畑は1つ5km離れたものを 持っているが他はセラーから近い。
年間生産ボトル本数: 100,000 本/年

【ラシーヌの取り扱いの経緯】(合田さん/塚原さんによる記述)
いずれのキュヴェも驚くばかりの美しい均整、フィネスに満ちている。柔らかな果実味が印象的である。

□ VdF – Blanc I’Herault ブラン・レロー
品種:テレ・ブラン&テレ・グリ、ルーサンヌ、ヴィオニエ
植樹:1890年代~1930年代、1970年代後半 2011年
位置:標高300m、主に南向き
土壌:シスト、石灰岩、粘土
醸造: ステンレスタンクかセメントタンクで醗酵。バリックで1年間の熟成。

マセレーションはしていないが、3日間以上かけて、プレスをする。そして、醗酵後の樽熟成 により、黄金色に近い色合いになる。

□ Faugères フォジェール
品種:カリニャン , グルナッシュ、サンソー
植樹:1950年代後半~1980年代後半
位置:標高300m、主に南向き
土壌:シスト
醸造: ステンレスタンクかセメントタンクで30日間 のマセレーション。セメントタンクで2年間の熟成。

30日間徹底的にピジャージュを行うが、抽出物 はなめらか。比較的、水分が多く、凝縮感の少ないサンソーを使うことで、比較的早くから、 飲みやすい味わいをねらっている。

□ Faugères – Jadis フォジェール ジャディス
品種:カリニャン、グルナッシュ、シラー
植樹:1950年代後半~1980年代後半
位置:標高300m、主に南向き
土壌:シスト
醸造: ステンレスタンク、セメントタンクで30日間のマセレーション。木樽で2年間の熟成。

南の代表的な品種3種のブレンド。シラーは南斜面で、しっかりと熟れたブドウを選ぶ。30日間徹底的にピジャージュを行うが、抽出物はなめらか。

□ Faugères – Valinière フォジェール ヴァリニエール

品種:ムールヴェードル主体, シラー
植樹:1970年代後半~1990年代後半
位置:標高300m、主に南向き
土壌:シスト
醸造: ステンレスタンク、セメントタンクで30日間 のマセレーション。木樽で2年間の熟成。

重々しく大柄な多くのラングドックとは一線を画すフィネスに満ちた味わい。30日間徹底し て、ピジャージュを行うが、抽出物に荒々しさはなく、熟成ポテンシャルも高い。 ヴァリニエール用のシラーは全て北向きの畑で、収穫されるタイミングも一番遅い畑のブドウが使われる。

■ラングドックについて
ローヌ的な色合いを持つ東部から、西部のより高地の畑にいくにつれ、ワインの構造がボルドーに近づく。西部ラングドックの主要AOCは、都会的で洗練されたミネルヴォア、山と谷が入り乱れる丘陵が野性味強く濃厚でタフなワインを生むコルビエール、良質な発泡酒を生むリムーなど。また東部では、標高600mを越える山岳地帯にラングドックの際立った名声の一角を築いたサン・シニアン、それ以上の標高の地もありほぼ全域に片岩を含む痩せた土地のフォージェールなど。膨大な生産量のうち80%が赤で、中心はカリニャン。近年はグルナッシュ、サンソー、シラーが増えつつある。白ワインも洗練の度を高めつつあり、グルナッシュ・ブラン、クレレット、ルーサンヌ、ピクプールなどの興味深いブレンドがある。これらのAOCとブドウ品種を使いこなす生産者は、当地が新世界との品質競争の場でもかなりの勝負ができる、また南フランスのエッセンスとも言うべきテロワールを反映した本格ワインを産出しうることも証明した。

■ラングドック、ルシヨンについて
ローヌ河の河口近くから、スペイン国境・ピレネー山麓にまで。地中海沿いに広がる、フランス最大の面積を持つワイン産地。モンペリエ周辺からナルボンヌ、リムーにまで、東西150km以上に渡って続くラングドック地方と、最南西端でピレネー山脈に接し、カタルーニャ地方の一部とも考えられているルシヨン地方から成る。ワイン生産の歴史は6世紀にまで遡る。20世紀後半までは「歯磨き用」とさえ揶揄された低価格ワインを大量に生んだが、1980年代から品質重視への変革が進行し、脚光を浴びている。ルシオンは伝統的には甘口ワインのヴァン・ドゥー・ナチュレル(VDN)も有名で、全仏のVDNの約90%がこの地産。中でもリヴザルト、および「フランス最良のVDN」とジャンシス・ロビンソンが言うヴァニュルスがその代表格。近年は、ルシオン辛口ワインの開拓者とも言えるジェラール・ゴビーの成功に続けとばかりに、世界中からワイン造りに夢を抱く若者の移住や入植が増加している。

※《》内はインポーター資料より
http://racines.co.jp/?winelist=faugeres-jadis
http://racines.co.jp/?winemaker=domaine-leon-barral

生産者の情報
http://www.domaineleonbarral.com

名称 ドメーヌ・レオン・バラル フォージェール “ジャディス”
英字表記 Domaine Léon Barral Faugeres “Jadis”
生産者 ドメーヌ レオン・バラル/Domaine Léon Barral
国・産地 フランス・ラングドック・レンテリック
セパージュ【葡萄の品種】 カリニャン35%、グルナッシュ35%、シラー30%
ビンテージ【葡萄の収穫年】 2014
タイプ【泡/白/ロゼ/赤など】
STポイント※1 92
クラス※2 ハイクラス
抜栓 2021/02
※1
本サイト責任者による評価。身体意識のレベルを中心に、香り・味わい・ポテンシャル・コストなどから算出。最大100ポイント。
※2
価格帯により分類
レギュラークラス3000円未満
ハイクラス6000円未満
スペシャルクラス1万円未満
プレミアムクラス1万円以上
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