ワインにチーズは合うのか?

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ワインをさらに楽しむために、下記をご紹介します。

【ワインにチーズは合うのか?】

結論から言えば、ワインに殆どのチーズは合いません。

もちろん例外はありますが、多くのチーズはワインと合わせると、そのワインの持つ特徴的な香りや味わいを邪魔したり消し去ってしまいます。また、そこまでではないにしても、お互いの味わいや身体意識を高め合うマリアージュとは程遠いことが殆どです。

「ワインにはチーズが合う」という知識は、ある種の社会的常識のように広く知れ渡っています。

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この原因はいろいろあるのですが、その1つは、保存食とワインを合わせていた時代の名残からくる固定観念でしょう。庶民は質の良い高級なワインが手に入らないため、安価なワインによる舌への刺激を緩和するために食べていた、という説もあります。また、メディアによる影響も大きいと思います。

例えばクラシックなフレンチの濃いソースは、冷蔵技術が乏しく食料品の流通が遅かった時代に、鮮度の悪さからくる素材の臭みを目立たなくするために考え出されたものです。火をよく通し、スパイスやハーブを効かせたのもそのためです。そういった料理に、ボルドーワインのようなしっかりとしたワインを合わせていました。

しかし、現代は物の流通が昔と比べ圧倒的な速さです。冷蔵・冷凍技術も格段に進歩しているため、全体的に新鮮な素材そのものの味わいを生かす料理になってきています。ワイン造りも洗練され、昔のようなワインと料理のマリアージュが必ずしも正解とは言えなくなって来ています。

鮮度の良い素材から作られる料理であれば、たとえフレンチだとしても、クラシックな造りのしっかりとしたボルドーワインではなく、モダンな造りの軽めのボルドーワインやブルゴーニュワイン、トスカーナの若いワインの方が合うこともあります。

チーズについても同様であり、現代のように選択肢の広い状況であれば、ワインよりもハードリカー、特にウイスキーの方が合います。

それでもワインと合わせる場合は、比較的安価な若いワインや、ボジョレーヌーヴォーのような新酒と合わせるのがおすすめです。

高岡師範とこの話で盛り上がった際に、ワインによってはチーズよりもドルチェの方が合うという話になりました。
お店によっては、コースの最後にドルチェとチーズ、どちらにするかを選べるところもありますが、そういう時はワインの残り具合などの状況に応じてドルチェとチーズ全ての中から選ぶとよいですね。

ちなみに、ワインと最も合う乳製品はバターです。試していただくと分かりますが、かなりのマリアージュになります。食べ過ぎると健康上問題があるのであまりオススメはできませんが笑

海苔もワインと良く合います。特に赤ワインとの相性が良く、思わずワインが進みます。ぜひお試しください。

マリアージュと身体意識

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